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参考資料6 「全ゲノム解析等実行計画ロードマップ2021」 (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23993.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会全ゲノム解析等の推進に関する専門委員会(第8回 3/2)《厚生労働省》
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7.倫理的・法的・社会的課題( Ethical, Legal and Social Issues, ELSI)について
全ゲノム解析等の結果を患者に還元するにあたっては、国内では前例のない規模で全ゲ
ノム解析等を実施するとともに、データベースを構築し、創薬や診断技術の研究開発を促
進し、診療に役立てる事業であるため、ELSI への適切な対応と、そのための体制の整備が
求められる。また、対象患者への周知、説明だけでなく、広く国民や社会に対して継続的
な情報発信を行うとともに、患者や市民参画の仕組みを確保することが重要である。
○ELSI に係る事項
・横断的なデータ二次利活用を可能とするため、統一的な同意説明文書(Informed Consent
Form、ICF)を用いる。
・情報通信技術(Information and Communication Technology、ICT)や人工知能技術
(Artificial Intelligence、AI)などを用いた e-コンセントなどで現場の負担軽減等
を確立する。
・患者への説明にあたっては、厚生労働省研究班において作成されたガイダンス等を活用
し、できる限り分かりやすく丁寧な説明と情報提供を行い、患者の自由意思を尊重し、
十分な理解のうえで同意を求める。
・積極的に ICT や AI なども活用した遺伝カウンセリングなどを併用する。
・主目的となる所見以外の所見が得られた場合は、倫理指針や今後作成されるガイダンス
を参考に対応する。
・情報セキュリティおよびプライバシー保護の方針を明確化し、その実施に必要な体制を
整備するとともに、これらについて患者に情報提供をする。
・ゲノム情報に関連した不利益の防止や、情報漏えい・悪用に関する防止・制裁のため
の法制度を含めた制度のあり方について検討する。
・既存の相談機関で一次相談を引き受けられるよう、教育啓発活動を通じて支援体制の
整備・拡充を推進する。
・国民及び対象を明確にした教育啓発活動によりゲノム医療に関するリテラシーの向上
やゲノム情報による不利益が生じない社会環境の醸成を図る。
・患者・市民の視点を取り入れて、データのトレーサビリティや利活用に関する説明や対
応方針を策定するなど、実行計画の実施状況の透明性を高める方策を実施する。

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