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別紙1 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00042.html
出典情報 先進医療会議(第108回先進医療会議、第129回先進医療技術審査部会 3/3)《厚生労働省》
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別紙1-1
様式第5号

先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:着床前胚異数性検査
適応症:胚移植を受ける不妊症患者
(これまで反復して着床・妊娠に至らないもの、過去の妊娠で臨床的流産を 2 回以上反復してい
るもの、又は流産率のリスクを高める可能性のある染色体構造異常を有するものに限る)
内容:
(先進性)
近年、体外受精で胚移植可能となるまで十分に発育した胚を移植しても、妊娠しない、または
流産する症例が多く、特に年齢が高くなるとその傾向が顕著であることが課題とされている。移
植可能な状態まで発育した胚の半数以上に染色体の数的異常が認められ、結果的に子宮に戻して
も着床しない、または着床しても流産に至ることが明らかとなってきた。晩婚、晩産化が顕著な
我が国では、繰り返し体外受精-胚移植(ART)を行うことの身体的、精神的、経済的、社会的負
担が無視できない状況となっている。加えて、妊娠しても流産となった場合には流産手術を要し、
さらに身体的、精神的、経済的負担を負うこととなる。一方、移植する前に胚の異数性を含む着
床能、発育能を判定することができれば、これらの負担を回避できるとの考えに基づいて導入さ
れたのが、着床前胚異数性検査(PGT-A)である。PGT-A によって胚染色体数を移植前に評価し、
着床、発育がより期待できる胚を移植することで、ART の成功率を高め流産を回避できる可能性
があると考えられている。
(概要)
卵巣刺激、採卵は各施設が行っている通常の ART の方法にて実施する。受精後一定期間培養し
た後に、胚盤胞の栄養外胚葉細胞 trophectoderm の一部を生検し、各検査実施施設からタカラバ
イオ社の衛生検査所へ移送する。生検された細胞の DNA を増幅し、NGS 法により染色体数的異常
の有無の検出を行う。その後、検査実施施設において、改めて患者に解析結果を説明し、カウン
セリングを行った上で移植胚を選択する。移植胚数は単一とする
(効果)
本法の実施によって、着床率・妊娠率が高まり流産率は低下するなど、体外受精・胚移植の臨
床成績の向上が期待できる。加えて、流産手術を回避できるという点で、身体的、精神的、経済
的負担の軽減につながると考えられる。
(先進医療にかかる費用)
先進医療にかかる費用は 96,200 円である (2受精胚目以降は、1受精胚当たり 73,100 円と
する)。

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