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参考資料4 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00042.html
出典情報 先進医療会議(第108回先進医療会議、第129回先進医療技術審査部会 3/3)《厚生労働省》
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「不妊症および不育症を対象とした着床前遺伝学的検査」に関する見解
不妊症および不育症を対象とした受精卵(胚)の着床前遺伝学的検査に対し,ヒトの体外受精・胚移植
技術の適用を認め,実施にあたり遵守すべき条件を以下に定める.
【1】位置づけ
着床前遺伝学的検査(以下本法)は,ヒト胚の遺伝学的解析を行い,その情報を利用する医療行為であ
る.日本産科婦人科学会(以下本会)は,本法に関する多様な意見に配慮し,本法の適切な実施に向け
て以下のように要件を定める.
本法は不妊症および不育症に悩む夫婦が,妊娠成立の可能性の向上が期待できるあるいは流産の回避に
つながる可能性がある手段の一つとして実施され,遺伝情報の網羅的なスクリーニングを目的としな
い.本法を用いて出生児の性別選択を行ってはならない.検査する遺伝学的情報は,不妊症,不育症の
発症に関わる染色体異数性および染色体構造異常に限られる.目的以外の遺伝学的情報は解析しない,
もしくは本法を受ける夫婦に開示しない.そのため,性染色体に関する結果は原則として本法を受ける
夫婦に開示しないが,ただし,性染色体に何らかの異常が確認された場合にのみ開示を許容する.
【2】実施者
本法の実施者は,生殖医学に関する高度の知識・技術を習得し,かつ不妊症および不育症に関して深い
知識と豊かな診療経験を有していることを要し,検査結果の解釈と患者への説明のための十分な能力を
有することを要する.
【3】施設要件
本法を実施する医療機関は,生殖補助医療に関して十分な実績を有することを必要とする.
本法の実施のための施設要件は,細則に定めるものとし,実施しようとする施設は,所定の様式に従っ
て施設認定申請を行い,本会における施設審査を経て認定を得なければならない.ただし,不妊症・不
育症の原因が胚異数性に起因する場合と染色体構造異常に起因する場合との施設要件はそれぞれ別の細
則に定める.
【4】適応と実施要件
1)不妊症および不育症を対象とした着床前遺伝学的検査は着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)と着
床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)とに区分される.
それぞれの検査の対象は,PGT-AとPGT-SRのそれぞれの細則に定める.
2)本法を実施する施設は,以下の要件を満たすことを必要とする.
(1)「生殖補助医療実施医療機関の登録と報告に関する見解」にもとづいて登録を受けたART登録施
設であること.
(2)日本生殖医学会の認める生殖医療専門医が常勤していること.
(3)結果の解釈に必要な臨床遺伝の知識を持った専門家が常勤し,夫婦に対して結果にもとづく適切
な情報提供を行うことが可能であること.
(4)以下の要件を満たす検査担当機関において胚染色体解析を実施(もしくは委託)していること.
・国内における医療に関する法令を遵守している.
・検査に関する品質管理(施設内管理および施設間管理)を適切に行っている.
(5)別途個々の細則に定められる事項がある場合には,その条件を満たしていること.
3)所定の様式に従って本会に申請し,審査を受けて認定を得た施設においてのみ本法は実施される.
具体的な申請・施設審査・承認の方法については「着床前胚染色体異数性検査に関する細則」およ
び「着床前胚染色体構造異常検査に関する細則」に定める.

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