がん登録情報の国外提供に対する期待と懸念
がん登録情報の国外提供は、国際比較などに用いることで我が国のがん対策の推進への貢献が期待される中、今後、
現状提供が可能な主体以外の主体への提供が求められることが想定される。その場合においても、情報の厳格な保護
のためには、安全管理措置の実効性を担保する措置を講ずる等の対応が求められると考えられる。

期待されること
• 日本のがん罹患率、生存率を諸外国と比較することによる、我が国のがん対策や
がん医療の評価
• 地域特異な希少がん等の観察に基づく、がん罹患のメカニズムの解明
• 日本と世界のがん登録・がん研究のネットワークの拡大と、欧米先進国主導とな
りがちな国際標準ルールの策定への日本（アジア）の視点導入などの国際的なが
ん対策の牽引（国際社会における責務の遂行）
懸念されること
• がんの罹患などの機微な情報が国外で情報漏洩するリスク
• 目的外に使用されること等により、国民の利益が侵害されるリスク
• 法令違反等に対する是正や制裁の実効性を担保するための措置
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