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参考資料4 子育て支援加算の条件について(日本専門医機構資料)[1.5MB] (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35133.html
出典情報 医道審議会 医師分科会医師専門研修部会(令和5年度第3回 9/11)《厚生労働省》
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参考資料4

日本専門医機構資料
子育て支援加算の条件について
以下の理由で、この強化が必要である。
医療崩壊を防ぐため、医療の需給バランス安定を持続可能に
するため:医学部入学者において、女性の占める割合が増加している。性別にかかわら
ず、医学部・レジデント・専攻医など、医学の修練中は、子を授かり始める時期でもあ
るが、社会通念上、女性が家事育児介護、男性が社会で生活の糧を得るという役割分担
がなされていた時代から、家庭でも社会でも男女共同参画が推進されている現代におい
ては、例えば家庭での男女の労働時間を、かつての女性 1 人分を男女で分担するとなれ
ば、社会での男女の労働時間も、かつての男性 1 人分を男女で分担する構造になる。即
ち、医師の中で生涯にわたって子を持つ割合が、例えば90%だとすると、その90%
は、家庭でも社会でもワークシェアできるようにするためには、子育て中の十数年ほど
は男女とも二人で一人分として、医療全体の供給体制をデザインすべきである。90%
ほどの医師に対し、医師人生の約 3 分の 1 は、育児という仕事に割り当てる時間を与え
ることが、持続可能な人間社会を形成する上で、当然の制度設計であることを認識しな
くてはならない。即ち、子を産み育てることは、個人やペアの趣味や好みではなく、人
間社会にとって必要不可欠な営みであることを再認識する必要がある。しかも、家庭で
のワークシェアがなされていない医師がいたとすれば、医療界の人材喪失になることを
認識しなければならない。家庭にパートナーがいない医師もいる。ワークシェアリング
が理解されていないパートナーもいる。またそのような医師が少数派だったとしても、
多数派であるワークシェアが成り立っている育児中の男女の、社会での労働力をできる
だけ有効に活用し、できるだけこれを減少させないために、社会での労働時間帯の育児
支援が重要になってくるのである。
となると、あるべき育児支援の中身が見えてくる。本来短期的である“育児休暇”のみ
では不十分であり、医師の労働時間に見合った保育支援、また医師の労働時間を社会の
労働時間(社会でとらえられている保育の時間帯)に合わせる努力も必要である。その
ためには、市民の協力を求める啓発をおこなっているか?という要件も提示する必要が
あろう。また、修練中の医師の給与で保育料が賄えるか?と言うことを考えると、認可
保育園では、一園児あたり 10 万円ほどの補助金が下りていることを鑑みると、無認可
保育園に預ける園児に同様の支援が無ければ、月当たり十数万円の出費はキャリア継続
を断念させる一要因になりうる認識を持つべきであり、専攻医の修練施設としては、経
済面でも医師のキャリア持続を助ける院内保育の提供、もしくは未整備の期間や職場へ
のアクセスなどの観点から、院内保育に預けることが望ましくない児童、および院内保
育はあってもキャパシティー越えをしている状況下における保育料援助も備えるべき
であろう。育児支援は、用意があるだけではなく、それを必要とする男女の医師に、例
外なく提供できる準備があるべきである。

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