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資料2-6-2 ニトロソアミン類(NTTP)が検出されたシタグリプチンリン酸塩水和物製剤の使用による健康影響評価の結果等について[645KB] (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36611.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和5年度第2回 11/30)《厚生労働省》
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1.NTTP について
NTTP は、シタグリプチンリン酸塩水和物製剤の原料又は製造工程中の分解産
物がニトロソ化することにより生成すると考えられています。
シタグリプチンリン酸塩水和物単味製剤(以下「本剤」という。)においては、
1日許容摂取量(37ng 又は 100ng)※1を上回る NTTP が検出されるロットが認め
られており、本剤の製造販売業者は、製法変更等により同剤中の NTTP を1日あ
たりの曝露量が 37ng 以下となるように低減する措置を実施する予定です。
※1:NTTP の 1 日許容摂取量については、発がん性に関する1日許容摂取量を設定する
直接の毒性データがないことから、類似化合物の毒性データに基づき評価した場合に
37ng/日、欧州医薬品庁が公表した化学構造に基づくリスク分類手法に基づき評価した
場合に 100ng/日と推定されたものです。詳細は、令和5年度第9回薬事・食品衛生審
議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会を参照してください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35299.html

なお、シタグリプチンリン酸塩水和物・イプラグリフロジン L-プロリン配合
剤については、1 日許容摂取量を上回る NTTP を含むロットは現時点で確認され
ていません。
2.本剤の使用による健康影響評価について
1日許容摂取量を上回る NTTP を含む本剤の使用による理論上の発がんリスク
について、平成 21 年 10 月(本邦で、本剤が製造販売承認された時期)から令和
9年2月(国内に流通する全ての製剤が、NTTP を低減した製剤に入れ替わると
見込まれる時期)までの間に本剤 100mg を毎日服用した場合の理論上の発がん
リスクは、NTTP の 1 日許容摂取量を 37ng とした場合にはおよそ 115,000 人に1
人が、NTTP の 1 日許容摂取量を 100ng とした場合には 312,000 人に1人が生涯
(70 年間)でその曝露により過剰にがんを発症する程度のリスクに相当すると
評価されています※2。
※2:発がんリスクの評価は、以下の前提で行っています。
・ 本剤の1日使用量については、同剤の添付文書における用法及び用量が「通常、成人
にはシタグリプチンとして 50mg を1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合に
は、経過を十分に観察しながら 100mg1日1回まで増量することができる。」であるこ
とを踏まえ、100mg を服用し続けた場合を想定して設定。
・ 本剤の NTTP の含量については、本剤は長期間の服用が想定され、単一の製剤ロット
の使用は想定されないことから、製剤ロット間の含量のばらつきはあるものの、製剤ロ
ットの分析結果(155 ロット)の平均値(1.30ppm)を含量として設定。