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○令和6年度診療報酬改定への意見について(公益委員案の提示) 総ー10 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00231.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第572回 12/13)《厚生労働省》
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ついては、支払側委員と診療側委員の意見の一致をみた。


しかし、このような基本認識の下で、どのように令和6年度診療報酬改定に
臨むべきかについては、次のような意見の相違が見られた。



まず、支払側の意見は次のとおり。令和4年度改定で見込んでいた適正化効
果を達成できない中、過去最高の 46 兆円にまで拡大した医療費は、足元でコロ
ナ渦前を凌ぐ大幅な伸びを示すとともに、今後の人口構造の変化により更なる
増加が見込まれる。医療経済実態調査によれば、損益差額の観点からは、一般
病院は新型コロナウイルス関連の補助金を含めれば 1.4%の黒字、一般診療所も
黒字が拡大している。また、資産・負債の観点からも、長期借入金をはじめと
する固定負債が減少して資本が増加しており、一般診療所を中心に医療機関・
薬局の経営は堅調といえる。賃金、物価の動向を考慮しつつも、限界に近い状
況にある医療保険制度の持続可能性を確保するため、医療の質を担保しつつ、
効率化や適正化の取組が極めて重要である。令和6年度診療報酬改定において
は、患者の負担増や保険料の上昇に直結する安易な診療報酬の引き上げを行う
環境にはなく、医療人材の連携促進や看護職員等の医療従事者の処遇改善とい
った重要事項については、診療報酬と補助金・交付金との役割分担の整理・効
果検証を踏まえた大胆な配分の見直しにより実現を図るなど、真に有効でメリ
ハリの効いた診療報酬改定が不可欠である。また、薬価・材料価格改定につい
ては、革新的新薬等のイノベーションへの十分な配慮、後発医薬品等の安定供
給の確保を着実に進めるとともに、市場実勢価格の低下に伴う引き下げ分を国
民に還元すべきである。



これに対し、診療側の意見は次のとおり。令和6年度の診療報酬改定は、政
府の重要政策とされる医療従事者の賃上げ、及び現下の食材料費、光熱費をは
じめとする物価高騰という極めて異例の状況に対応できる改定でなければなら
ず、従来以上の大幅なプラス改定が求められているところであり、議論に当た
っては、コロナ禍における診療報酬上の特例やコロナ補助金の影響を除いた上
で行うべきである。個別の論点については、医療従事者の賃金引き上げによる
人材確保の原資の確実な担保、良質な食事の提供を継続するため、約 30 年間据
え置かれている入院中の食事療養費についての対応、医療従事者の負担軽減・
医師等の働き方改革の推進に関して現場に有効に活用されるような見直しと評
価の継続、医療の質向上・効率化につながるICT活用や医療の高度化への対
応が必要である。令和6年度診療報酬改定については、国民の安心・安全を守
るために医療の質を向上させる取組を進める中で、過去数年の改定とは明らか
に異なる状況である物価高騰、賃金上昇への対応や、医療DX対応に向けた環
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