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資料5  小児WG (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00032.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第58回 3/21)《厚生労働省》
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場合がある。
以上から、小児に対する麻酔前投薬として、作用発現及び作用消失が速やかであり、かつ侵襲性が低い投与経路である経口投
与に適した製剤の開発が必要とされていると考えられるため、指定要件イ②に該当すると考える。
(3)対象とする用途に対して特に優れた使用価値を有することの該当性
〔特記事項〕
指定要件ウ①について
一般的に小児の手術の対象となる疾患には重篤なものが多く含まれるため、小児における麻酔を伴う周術期は重篤な状態であ
ると考えられる。また、付き添いの親との分離による不安等のために患児が啼泣したままで麻酔導入を行った場合に気管挿管操
作の障害、分泌物による気道閉鎖、誤嚥、不整脈等を引き起こす可能性がある。
今般の開発提案は、手術又は処置を受ける患児の不安を軽減し、円滑な麻酔導入のために用いるものであり、重篤な状態と考
えられる周術期における適切な患児の管理に資するものと考えられるため、指定要件ウ①に該当すると考える。
指定要件ウ②について
外科手術を予定している患児を対象とした海外での無作為化比較試験について、次のとおり報告されていることから、ミダゾ
ラムの経口投与は、作用発現及び作用消失が速やかであり小児の麻酔前投薬として有用な特徴を有していると考えられる。
ミダゾラムシロップ(0.25 mg/kg~1.0 mg/kg)を麻酔前投薬として経口投与したとき、投与 10 分後までに 70.1~78.6%、投
与 20 分後までに 91.7%の患者で鎮静が得られ、鎮静効果の持続時間は 45 分程度であること(Anesth Analg. 2002; 94: 37-43)
小児におけるミダゾラムの経口投与時の消失半減期は 0.5~7.6 時間であること(J Clin Pharmacol 2001; 41: 1359-69、Br J
Clin Pharmacol 2002; 53: 390-2、Br J Anaesth 2002; 89: 428-37)
ミダゾラムの経口投与製剤は、欧米で小児における麻酔前投薬に関連する効能・効果で承認されており、また海外の教科書
(Miller’s anaesthesia 9th edition)において患児に対する麻酔前投薬として一般的に使用される薬剤としてミダゾラムの経口投与
が記載されている。本邦の診療ガイドライン(麻酔薬および麻酔関連薬使用ガイドライン 第 3 版. 日本麻酔科学会; 2018)にお
いても患児に対する麻酔前投薬としてミダゾラムを経口投与する旨の記載があり、本邦でも医師が日常診療に参考として利用し
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