国立ハンセン病療養所の医師確保について
国立ハンセン病療養所の入所者は、ハンセン病そのものは治癒しているが、視覚障害や
手足の神経障害等の後遺障害及び高齢化による生活習慣病などで、医療・看護を必要とし
ており、引き続き、医師の確保に向けてご協力をお願いしたい。
国立ハンセン病療養所で勤務する医師の特色
身分

国家公務員

８時３０分～１７時１５分（１日７時間４５分勤務）
勤務時間 原則、土日・祝日（年末年始含む）は休み
宿日直業務あり
福利厚生 医師宿舎（無料）

兼業

１週間あたり１９時間まで可能
（正規の勤務時間内に、ハンセン病療養所以外
の医療機関等において、報酬を得て、診療を行
うことが可能）

６６歳（令和５年４月から２年に１歳ずつ引き上
定年年齢 げられており、令和１３年４月に７０歳となる。）
３年を超えない範囲で勤務延長も可能
その他

医療機関等を定年退職した医師（６５歳超）に
ついて、園長や副園長を補佐する管理相当職
（非常勤職員）としての採用も可能

国立ハンセン病療養所における地域開放について
地域開放の具体的取組み
入院病床の開放（保険診療）
○退所者限定：栗生4床、邑久4床、菊池4床、星塚4床、沖縄4床
○退所者・一般：松丘5床、駿河2床、奄美4床、宮古4床

自治体との連携
○国立療養所東北新生園
・登米市指定のウォーキングコースとして園内を開放
○国立療養所多磨全生園
・東村山市と災害時における施設等の利用に関する協定を締結
○国立療養所長島愛生園・国立療養所邑久光明園
・瀬戸内市が中心となり、「NPO法人ハンセン病療養所世界遺産登録
推進協議会」を設立。世界遺産登録に向けた活動を展開。
平成31年3月には、国立療養所長島愛生園5件、国立療養所邑久光
明園5件の建物等が国の登録有形文化財に登録
○国立療養所菊池恵楓園
・合志市が園に隣接する医療刑務支所跡地に人権学習の拠点として
小中学校を整備（令和3年4月開校）。校門には施設跡記念碑を設置
○国立療養所奄美和光園
・奄美市教育委員会主催、入所者自治会共催で入所者と地域住民の
親子による共同農作業（ふれあい和光塾）の実施

土地等の貸付による施設誘致
かえでの森こども園（保育園）
○国立療養所菊池恵楓園(熊本県合志市)/平成24年2月~平成29年9月
○運営：社会福祉法人 佳徳会（けいとくかい）/定員：90人(対象年齢 0~6歳)
※平成29年10月以降は、入所者自治会が所有する土地に認定こども園とし
て新築移転

花さき保育園（保育園）
○国立療養所多磨全生園（東京都東村山市）／平成24年7月～
○運営：社会福祉法人土の根会／定員：128人（対象年齢0～6歳）

せとの夢（特別養護老人ホーム）
○国立療養所邑久光明園（岡山県瀬戸内市）／平成28年2月～
○運営：社会福祉法人夢あい会／定員：50人

新樹楽園（障害者支援施設 ）※しんじゅがくえん
○国立療養所星塚敬愛園（鹿児島県鹿屋市）／平成29年10月～
○運営：社会福祉法人天上会／定員：45人（対象年齢18歳以上）
○その他
国立療養所沖縄愛楽園では、名護市が「国立療養所沖縄愛楽園土地等
利活用基本計画推進協議会」を設置し、現在、民間事業者等のアイ ディア
を募集中

関係法令
○ハンセン病問題の解決の促進に関する法律（平成20年法律第82号） （抄）
第4条 国は、前条に定める基本理念（以下「基本理念」という。）にのっとり、ハンセン病の患者であった者等及びその家族の福祉の増進等を図るため
の施策を策定し、及び実施する責務を有する。
第5条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、国と協力しつつ、その地域の実情を踏まえ、ハンセン病の患者であった者等及びその家族の福祉の増
進等を図るための施策を策定し、及び実施する責務を有する。
第12条 国は、入所者の生活環境が地域社会から孤立することのないようにする等入所者の良好な生活環境の確保を図るため、国立ハンセン病療養
所の土地、建物、設備等を地方公共団体又は地域住民等の利用に供する等必要な措置を講ずることができる。
Ⅱ-支10