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資料3-1 経済・財政一体改革のバージョン・アップに向けて(有識者議員提出資料) (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2022/0323/agenda.html |
出典情報 | 経済財政諮問会議(令和4年第3回 3/23)《内閣府》 |
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そのカギは、多年度にわたる計画的な投資と制度改革を含めたロードマップの策定、
将来展望に関する議論である。それによって、民間の予見可能性を高め、アニマルスピ
リットを喚起すべき。
(1) 多年度にわたる戦略的投資・ロードマップの策定
「人への投資」、「DX」や「GX3」、量子・AI・再生医療・バイオ等のイノベーションへの
投資を岸田内閣の重点投資分野に位置付け、官民の投資工程の作成と課題解決に必
要な制度改革、予算等のコミットメントを行い、多年度にわたる計画的な投資を含めた
官民のロードマップを策定すべき。
・ 多年度にわたる投資拡大には、政府の明確なコミットメントを通じた民間投資の計
画的誘発が不可欠である。補正依存ではなく当初予算で重点的に措置すべき。
・ 投資計画が省庁縦割りにならないよう、省庁間で連携を取り、官民の投資効果を最
大限に引き出すものとすべき 4。また、個別事業の成果に関するチェック体制の強
化、KPI の検証の充実など EBPM の強化、見える化等に取り組むべき。
・ 投資財源の確保努力も重要である。グリーンボンドを通じた資金調達を進めるべ
き。DXを通じた行政コストの削減、PFI/PPP・コンセッション・SIB 5等の拡大等と
ともに、政府による投資財源の確保も検討すべき 6。
(2) 持続可能な経済社会基盤の構築に向けた取組
経済財政面ではコロナ禍に対応した財政出動と債務残高の拡大、インフレ基調への
転換、といった世界的な環境変化、社会保障の面では、少子高齢化と中間層の所得減
少が顕在化。コロナ後を見据え、経済、財政、社会保障一体として、リスクシナリオを含
め、将来世代への影響と必要な対応について、しっかりと議論を開始する必要がある。
・ これまでの2年余りにわたる感染症の影響も含め、2040 年頃までを見据えた新た
な推計を基にして、今後の給付と負担についての在り方の検討を進め、全世代型
社会保障制度の確立を目指すべき。
・ その際、給付と負担へのマイナンバーの徹底活用とその新工程化に加え、孤独・孤
立対策、生活困難者支援、子供の貧困対策、空き家を活用した「住まいの確保」な
ど、NPO等を含む官民連携で持続可能な生活基盤を構築すべき。
・ 労働人口の減少が今後地方で急速に顕在化する中で、持続可能な地方行財政の
シナリオと対応策の検討を進めるべき。その際、デジタルを活用した地方の活性
化、インフラ老朽化を踏まえたインフラ DX・グリーン化の推進、地域公共交通の整
備、広域連携の可能性等も考慮すべき。
3
国際エネルギー機関(IEA)のエネルギー見通し(2021 年 10 月)によれば、2050 年カーボンニュートラル実現には、
世界全体で、2030 年までに年間4兆ドルの投資が見込まれるとされる。これは現在の投資の3倍以上とされる。
4
昨年成立した米国のインフラ投資法では、省庁横断タスクフォースが設置され、事業の効果的な調整を担うとされ
る。EU の「復興・強靭化ファシリティ」(改革・投資計画)は、欧州委員会審査や EU 理事会承認が求められる。
5
ソーシャル・インパクト・ボンド。調達した資金をもとに、サービス提供者が効果的なサービスを提供し、サービスの成
果に応じて行政が資金提供者に資金を償還する、成果連動型の社会的インパクト投資の手法の一つ。
6
EU の「復興・強靭化ファシリティ」(2021~26 年)においては、債券の償還に充てる財源として、二酸化炭素排出枠
販売からの収益、環境規制の緩い国からの輸入の関税収入などの財源が公表されている。
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将来展望に関する議論である。それによって、民間の予見可能性を高め、アニマルスピ
リットを喚起すべき。
(1) 多年度にわたる戦略的投資・ロードマップの策定
「人への投資」、「DX」や「GX3」、量子・AI・再生医療・バイオ等のイノベーションへの
投資を岸田内閣の重点投資分野に位置付け、官民の投資工程の作成と課題解決に必
要な制度改革、予算等のコミットメントを行い、多年度にわたる計画的な投資を含めた
官民のロードマップを策定すべき。
・ 多年度にわたる投資拡大には、政府の明確なコミットメントを通じた民間投資の計
画的誘発が不可欠である。補正依存ではなく当初予算で重点的に措置すべき。
・ 投資計画が省庁縦割りにならないよう、省庁間で連携を取り、官民の投資効果を最
大限に引き出すものとすべき 4。また、個別事業の成果に関するチェック体制の強
化、KPI の検証の充実など EBPM の強化、見える化等に取り組むべき。
・ 投資財源の確保努力も重要である。グリーンボンドを通じた資金調達を進めるべ
き。DXを通じた行政コストの削減、PFI/PPP・コンセッション・SIB 5等の拡大等と
ともに、政府による投資財源の確保も検討すべき 6。
(2) 持続可能な経済社会基盤の構築に向けた取組
経済財政面ではコロナ禍に対応した財政出動と債務残高の拡大、インフレ基調への
転換、といった世界的な環境変化、社会保障の面では、少子高齢化と中間層の所得減
少が顕在化。コロナ後を見据え、経済、財政、社会保障一体として、リスクシナリオを含
め、将来世代への影響と必要な対応について、しっかりと議論を開始する必要がある。
・ これまでの2年余りにわたる感染症の影響も含め、2040 年頃までを見据えた新た
な推計を基にして、今後の給付と負担についての在り方の検討を進め、全世代型
社会保障制度の確立を目指すべき。
・ その際、給付と負担へのマイナンバーの徹底活用とその新工程化に加え、孤独・孤
立対策、生活困難者支援、子供の貧困対策、空き家を活用した「住まいの確保」な
ど、NPO等を含む官民連携で持続可能な生活基盤を構築すべき。
・ 労働人口の減少が今後地方で急速に顕在化する中で、持続可能な地方行財政の
シナリオと対応策の検討を進めるべき。その際、デジタルを活用した地方の活性
化、インフラ老朽化を踏まえたインフラ DX・グリーン化の推進、地域公共交通の整
備、広域連携の可能性等も考慮すべき。
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国際エネルギー機関(IEA)のエネルギー見通し(2021 年 10 月)によれば、2050 年カーボンニュートラル実現には、
世界全体で、2030 年までに年間4兆ドルの投資が見込まれるとされる。これは現在の投資の3倍以上とされる。
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昨年成立した米国のインフラ投資法では、省庁横断タスクフォースが設置され、事業の効果的な調整を担うとされ
る。EU の「復興・強靭化ファシリティ」(改革・投資計画)は、欧州委員会審査や EU 理事会承認が求められる。
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ソーシャル・インパクト・ボンド。調達した資金をもとに、サービス提供者が効果的なサービスを提供し、サービスの成
果に応じて行政が資金提供者に資金を償還する、成果連動型の社会的インパクト投資の手法の一つ。
6
EU の「復興・強靭化ファシリティ」(2021~26 年)においては、債券の償還に充てる財源として、二酸化炭素排出枠
販売からの収益、環境規制の緩い国からの輸入の関税収入などの財源が公表されている。
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