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「共有すべき事例」2022年No.2 (1 ページ)
出典
公開元URL | http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp |
出典情報 | 「共有すべき事例」2022年No.2(4/6)《日本医療機能評価機構》 |
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薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業
共 有 すべ き 事 例
2022年
No. 2
事例1
調剤
交付時の患者間違い
【事例の詳細】
薬局の待合室に、同じ名字の患者が二人いた。薬剤師は患者Aのフルネームを呼び、カウンターに来た患者にフルネームで再度呼びかけたが、患者の反応はなかった。薬剤師は患者にウブレチド錠5mgとリピトール錠5mgを見せながら説明を行い、患者Aのお薬手帳と一緒に薬剤を
交付した。その後、患者Aが待ち時間が長いと訴えたため確認すると、患者Bに患者Aの薬剤を交付していたことがわかった。患者Bに電話をしたが、つながらなかったため、自宅を訪問して事情を説明し、患者Aの薬剤を回収して患者Bの薬剤を渡した。患者Bは、薬局で受け取った
薬剤が自分のものではないことに気付いていなかった。
【背景・要因】
患者Aのフルネームを複数回呼んだが、患者Aは自分が呼ばれていることに気付かず、同性の患者Bがカウンターに来た。名字が同じ人が待合室にいる場合は、事務員が処方箋に注意喚起するための付箋を付けることになっていた。薬剤交付者は、処方箋に付いている付箋を見て同姓
の患者が来局していることを認識していたが、防ぐことができなかった。
【薬局から報告された改善策】
患者を呼び出す際、高齢の患者は耳が遠い場合があることに留意する。
事例
事例のポ イ ント
●同 姓ではなくても音が似ている氏名などの聞き間違いは、誰にでも起きる可能性がある。
患者の氏名を呼ぶ際は、待っている患者に氏名をはっきりと伝える必要があるが、プライバシーにも配慮する必要がある。受付番号や引換券などの活用は有用である。
●患 者間違いを防ぐには、呼び出しに応じた患者が当該患者であるかを照合することが重要である。カウンターに来た患者自身に名乗ってもらい処方箋の氏名と照合する、あるいは、薬袋やお薬手帳に記載された氏名を指して患者に確認してもらうことは有効な手段である。
また、待合室に同姓同名の患者がいることを想定し、氏名の他に生年月日を言ってもらい、2つの情報で照合することも有用である。
●患 者間違いは、他の患者に処方された薬剤を誤って服用してしまう危険性があり、患者に与える影響は大きい。さらに、薬剤などの情報が他の患者に渡ることによりプライバシーを侵害するという状況も生じる。患者間違いを防ぐための対策をそれぞれの薬局で十分に検討
し、業務手順に定め、それをどのような状況でも遂行することが重要である。
●共有すべき事例では、過去にも患者間違いに関する事例を取り上げている。
<参照>共有すべき事例2010年4月事例1
http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/pdf/sharingcase/sharingcase_2010_04_
01C.pdf
公益財団法人 日本医療機能評価機構
医療事故防止事業部
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町1-4-17 東洋ビル
電話:03-5217-0281(直通) FAX:03-5217-0253(直通)
http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/
※この情報の作成にあたり、作成時における正確性については万全を期しておりますが、その内容を将来にわたり保証するものではありません。
※この情報は、医療従事者の裁量を制限したり、医療従事者に義務や責任を課す目的で作成されたものではありません。
※この情報の作成にあたり、薬局から報告された事例の内容等について、読みやすくするため文章の一部を修正することがあります。そのため、「事例検索」で閲覧できる事例の内容等と表現が異なる場合があります
のでご注意ください。
薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業
共 有 すべ き 事 例
2022年
No. 2
事例1
調剤
交付時の患者間違い
【事例の詳細】
薬局の待合室に、同じ名字の患者が二人いた。薬剤師は患者Aのフルネームを呼び、カウンターに来た患者にフルネームで再度呼びかけたが、患者の反応はなかった。薬剤師は患者にウブレチド錠5mgとリピトール錠5mgを見せながら説明を行い、患者Aのお薬手帳と一緒に薬剤を
交付した。その後、患者Aが待ち時間が長いと訴えたため確認すると、患者Bに患者Aの薬剤を交付していたことがわかった。患者Bに電話をしたが、つながらなかったため、自宅を訪問して事情を説明し、患者Aの薬剤を回収して患者Bの薬剤を渡した。患者Bは、薬局で受け取った
薬剤が自分のものではないことに気付いていなかった。
【背景・要因】
患者Aのフルネームを複数回呼んだが、患者Aは自分が呼ばれていることに気付かず、同性の患者Bがカウンターに来た。名字が同じ人が待合室にいる場合は、事務員が処方箋に注意喚起するための付箋を付けることになっていた。薬剤交付者は、処方箋に付いている付箋を見て同姓
の患者が来局していることを認識していたが、防ぐことができなかった。
【薬局から報告された改善策】
患者を呼び出す際、高齢の患者は耳が遠い場合があることに留意する。
事例
事例のポ イ ント
●同 姓ではなくても音が似ている氏名などの聞き間違いは、誰にでも起きる可能性がある。
患者の氏名を呼ぶ際は、待っている患者に氏名をはっきりと伝える必要があるが、プライバシーにも配慮する必要がある。受付番号や引換券などの活用は有用である。
●患 者間違いを防ぐには、呼び出しに応じた患者が当該患者であるかを照合することが重要である。カウンターに来た患者自身に名乗ってもらい処方箋の氏名と照合する、あるいは、薬袋やお薬手帳に記載された氏名を指して患者に確認してもらうことは有効な手段である。
また、待合室に同姓同名の患者がいることを想定し、氏名の他に生年月日を言ってもらい、2つの情報で照合することも有用である。
●患 者間違いは、他の患者に処方された薬剤を誤って服用してしまう危険性があり、患者に与える影響は大きい。さらに、薬剤などの情報が他の患者に渡ることによりプライバシーを侵害するという状況も生じる。患者間違いを防ぐための対策をそれぞれの薬局で十分に検討
し、業務手順に定め、それをどのような状況でも遂行することが重要である。
●共有すべき事例では、過去にも患者間違いに関する事例を取り上げている。
<参照>共有すべき事例2010年4月事例1
http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/pdf/sharingcase/sharingcase_2010_04_
01C.pdf
公益財団法人 日本医療機能評価機構
医療事故防止事業部
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町1-4-17 東洋ビル
電話:03-5217-0281(直通) FAX:03-5217-0253(直通)
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