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「共有すべき事例」2022年No.2 (3 ページ)
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公開元URL | http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp |
出典情報 | 「共有すべき事例」2022年No.2(4/6)《日本医療機能評価機構》 |
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薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業
共 有 すべ き 事 例
2022年
No. 2
事例 3
疑義照会・処方医への情報提供
同効薬の併用
【事例の詳細】
関節リウマチの治療のためプログラフカプセル、プレドニン錠、メトトレキサートが処方され
ている患者に、リンヴォック錠7.5㎎ 1回1錠1日1回が初めて処方された。電子薬歴システム
に入力した際に併用禁忌のアラートが出たため添付文書を確認すると、タクロリムスとの併用
はしないことと記載されていた。さらに、詳しい情報を入手するため製薬企業に問い合わせた
ところ、プレドニン錠やメトトレキサートとの併用の実績はあるが、プログラフカプセルとの
併用の実績はなかった。これらの情報を処方医へ伝えたところ、プログラフカプセルが削除に
なった。
【推定される要因】
免疫抑制剤との併用について、添付文書の「7.用法及び用量に関連する注意」には記載されて
いるが、
「1.警告」や「2.禁忌(次の患者には投与しないこと)」に記載がないため気づきにくい。
電子薬歴システムのアラートが出た際に内容を確認したため、併用薬について疑義照会を行う
ことができた。
【薬局での取り組み】
添付文書の警告や禁忌の項目だけでは、薬剤の併用の適否を判断することが難しい場合がある
ことがわかった。電子薬歴システムのアラートが出た際は添付文書を確認し、その情報だけで
足りない場合は、
製薬企業からも情報を集める。今後も、アラートが出たらその内容を確認する。
事例
その他の
情報
事例の
ポ イ ント
リンヴォック錠7.5㎎ /15㎎ /30㎎の添付文書 2021年11月改訂(第7版)
(一部抜粋)
7.用法及び用量に関連する注意
〈効能共通〉
7.1 免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と
適応疾患の生物製剤、他の経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤、タクロリムス、シクロ
スポリン、アザチオプリン、ミゾリビン等のような免疫抑制剤(局所製剤以外)との併用
はしないこと。本剤とこれらの薬剤との併用経験はない。
●電子薬歴システムのアラートにより併用薬の適否について疑義照会を行うことができた事例である。その際、
添付文書の情報だけでは不十分と考え、詳しい情報を入手するため製薬企業に問い合わせるなど積極的に
情報収集を行った好事例である。
●電子薬歴システムが有する機能を適切に利用することは、処方監査において有用である。システムの機能
は機種により様々であり、薬局で設定を変更できる仕組みであることが多い。電子薬歴システムの運用に
ついて薬局で十分に検討し、アラートなどの情報を見落とさないための手順やアラートが表示された際の
具体的な対応方法などを業務手順に定め、スタッフ間で周知することが重要である。
●添付文書の警告や禁忌、相互作用の項目だけでなく、その他の項目に併用薬に関する記載がある薬剤がある
ことを認識し、添付文書を確認する際は全文を確認し把握する必要がある。また、それらの項目には、該当
する薬剤の成分名ではなく薬効分類名などが記載されている場合があり、該当する薬効分類に含まれる薬剤
を抽出してリストを作成し、具体的に注意喚起を行うことが望ましい。
公益財団法人 日本医療機能評価機構
医療事故防止事業部
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町1-4-17 東洋ビル
電話:03-5217-0281(直通) FAX:03-5217-0253(直通)
http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/
※この情報の作成にあたり、作成時における正確性については万全
を期しておりますが、その内容を将来にわたり保証するものではあり
ません。※この情報は、医療従事者の裁量を制限したり、医療従事者
に義務や責任を課す目的で作成されたものではありません。※この情
報の作成にあたり、薬局から報告された事例の内容等について、読み
やすくするため文章の一部を修正することがあります。そのため、
「事
例検索」で閲覧できる事例の内容等と表現が異なる場合があります
のでご注意ください。
共 有 すべ き 事 例
2022年
No. 2
事例 3
疑義照会・処方医への情報提供
同効薬の併用
【事例の詳細】
関節リウマチの治療のためプログラフカプセル、プレドニン錠、メトトレキサートが処方され
ている患者に、リンヴォック錠7.5㎎ 1回1錠1日1回が初めて処方された。電子薬歴システム
に入力した際に併用禁忌のアラートが出たため添付文書を確認すると、タクロリムスとの併用
はしないことと記載されていた。さらに、詳しい情報を入手するため製薬企業に問い合わせた
ところ、プレドニン錠やメトトレキサートとの併用の実績はあるが、プログラフカプセルとの
併用の実績はなかった。これらの情報を処方医へ伝えたところ、プログラフカプセルが削除に
なった。
【推定される要因】
免疫抑制剤との併用について、添付文書の「7.用法及び用量に関連する注意」には記載されて
いるが、
「1.警告」や「2.禁忌(次の患者には投与しないこと)」に記載がないため気づきにくい。
電子薬歴システムのアラートが出た際に内容を確認したため、併用薬について疑義照会を行う
ことができた。
【薬局での取り組み】
添付文書の警告や禁忌の項目だけでは、薬剤の併用の適否を判断することが難しい場合がある
ことがわかった。電子薬歴システムのアラートが出た際は添付文書を確認し、その情報だけで
足りない場合は、
製薬企業からも情報を集める。今後も、アラートが出たらその内容を確認する。
事例
その他の
情報
事例の
ポ イ ント
リンヴォック錠7.5㎎ /15㎎ /30㎎の添付文書 2021年11月改訂(第7版)
(一部抜粋)
7.用法及び用量に関連する注意
〈効能共通〉
7.1 免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と
適応疾患の生物製剤、他の経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤、タクロリムス、シクロ
スポリン、アザチオプリン、ミゾリビン等のような免疫抑制剤(局所製剤以外)との併用
はしないこと。本剤とこれらの薬剤との併用経験はない。
●電子薬歴システムのアラートにより併用薬の適否について疑義照会を行うことができた事例である。その際、
添付文書の情報だけでは不十分と考え、詳しい情報を入手するため製薬企業に問い合わせるなど積極的に
情報収集を行った好事例である。
●電子薬歴システムが有する機能を適切に利用することは、処方監査において有用である。システムの機能
は機種により様々であり、薬局で設定を変更できる仕組みであることが多い。電子薬歴システムの運用に
ついて薬局で十分に検討し、アラートなどの情報を見落とさないための手順やアラートが表示された際の
具体的な対応方法などを業務手順に定め、スタッフ間で周知することが重要である。
●添付文書の警告や禁忌、相互作用の項目だけでなく、その他の項目に併用薬に関する記載がある薬剤がある
ことを認識し、添付文書を確認する際は全文を確認し把握する必要がある。また、それらの項目には、該当
する薬剤の成分名ではなく薬効分類名などが記載されている場合があり、該当する薬効分類に含まれる薬剤
を抽出してリストを作成し、具体的に注意喚起を行うことが望ましい。
公益財団法人 日本医療機能評価機構
医療事故防止事業部
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町1-4-17 東洋ビル
電話:03-5217-0281(直通) FAX:03-5217-0253(直通)
http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/
※この情報の作成にあたり、作成時における正確性については万全
を期しておりますが、その内容を将来にわたり保証するものではあり
ません。※この情報は、医療従事者の裁量を制限したり、医療従事者
に義務や責任を課す目的で作成されたものではありません。※この情
報の作成にあたり、薬局から報告された事例の内容等について、読み
やすくするため文章の一部を修正することがあります。そのため、
「事
例検索」で閲覧できる事例の内容等と表現が異なる場合があります
のでご注意ください。