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岡部先生提出資料(会議後セット版) (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第86回 6/1)《厚生労働省》 |
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成長の過程で失われた時間や経験は後から取り返すことは出来ず、子どもたちの一生に関
わる負の遺産となるので、感染対策を工夫した上で、できるだけ実施する方向で考えてもら
いたい。
文科省の学校における衛生管理マニュアル等には
子どもたちの健やかな学びの継続を最優先に、地域一斉の臨時休業については慎重な検
討を求めるとともに、オミクロン株の特性等を踏まえ、臨時休業等に関する対応方針を見直
し、あわせて教育活動の継続のため、基本的な感染対策の徹底に加え、感染拡大局面におい
て対策を強化・徹底する
とある。この考え方は従来の我々の考え方と一致するものである。
なお、コロナ禍の子どもたちの心の問題がクローズアップされており、様々な不定愁訴で
苦 し ん で い る 子 ど も た ち の 数 が 明 ら か に 増 え て い る
(https://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/index.html#3tab)。何よりそう
いう子どもたちが増えないような対応が必要だが、苦しんでいる子どもたちをサポートす
る体制が不十分である現状も変えるべきである。
3.小児の検査、軽症例への対処
症状の軽い子どもに対して、コロナの検査をしてくるようにと学校、保育所、保護者の職
場などが小児医療機関に要求することが増え、小児医療の現場での検査件数が増えている。
子どもは唾液の自己採取が困難であるため、スワブで鼻腔などから採取することになるが、
子どもは嫌がって体動が激しくなるため補助がなければ確実で安全な採取はできない。こ
のような検査のみを目的とした受診は、小児医療の現場で多大な労力を奪い、時間外に受診
されると小児救急医療を逼迫し、また検査キットを含む医療資源を枯渇させる可能性があ
る。なお、学校や園・所などにおいて、非医療者による小児等への検体採取は推奨されてい
ない。
このような事態を避けるためには、濃厚接触者調査・クラスター調査・リサーチ調査等公
衆衛生上明確な目的を持っての検査は別として、子どもへの不用意な検査要求を職場や保
育所等が安易に行わないこと、そして子どもの体調不良による保護者欠勤に対する理解を
職場や社会全体に促すことがまず求められる。検査は少なくとも有症状者に限ることを基
本とすべきである。
健康な子どもには現在抗ウイルス療法の適応もなく、小児医学的には「子どもが元来健康
で、現時点で全身状態として元気であるならば必ずしも一律に検査を受けなくて良い」と考
えるものであり、加えてオミクロン株の特性を踏まえれば、濃厚接触者*を厳格に特定する
ことなく、現実に即した考え方、対策に切り替えるべきである。ただし、小児・教職員等の
大人も含めて症状があれば本人のためにも周囲のためにも、学校や園を休んで自宅療養す
ることが、その他の感染症も含めて感染症対策の基本であることを常に強調すべきである。
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わる負の遺産となるので、感染対策を工夫した上で、できるだけ実施する方向で考えてもら
いたい。
文科省の学校における衛生管理マニュアル等には
子どもたちの健やかな学びの継続を最優先に、地域一斉の臨時休業については慎重な検
討を求めるとともに、オミクロン株の特性等を踏まえ、臨時休業等に関する対応方針を見直
し、あわせて教育活動の継続のため、基本的な感染対策の徹底に加え、感染拡大局面におい
て対策を強化・徹底する
とある。この考え方は従来の我々の考え方と一致するものである。
なお、コロナ禍の子どもたちの心の問題がクローズアップされており、様々な不定愁訴で
苦 し ん で い る 子 ど も た ち の 数 が 明 ら か に 増 え て い る
(https://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/index.html#3tab)。何よりそう
いう子どもたちが増えないような対応が必要だが、苦しんでいる子どもたちをサポートす
る体制が不十分である現状も変えるべきである。
3.小児の検査、軽症例への対処
症状の軽い子どもに対して、コロナの検査をしてくるようにと学校、保育所、保護者の職
場などが小児医療機関に要求することが増え、小児医療の現場での検査件数が増えている。
子どもは唾液の自己採取が困難であるため、スワブで鼻腔などから採取することになるが、
子どもは嫌がって体動が激しくなるため補助がなければ確実で安全な採取はできない。こ
のような検査のみを目的とした受診は、小児医療の現場で多大な労力を奪い、時間外に受診
されると小児救急医療を逼迫し、また検査キットを含む医療資源を枯渇させる可能性があ
る。なお、学校や園・所などにおいて、非医療者による小児等への検体採取は推奨されてい
ない。
このような事態を避けるためには、濃厚接触者調査・クラスター調査・リサーチ調査等公
衆衛生上明確な目的を持っての検査は別として、子どもへの不用意な検査要求を職場や保
育所等が安易に行わないこと、そして子どもの体調不良による保護者欠勤に対する理解を
職場や社会全体に促すことがまず求められる。検査は少なくとも有症状者に限ることを基
本とすべきである。
健康な子どもには現在抗ウイルス療法の適応もなく、小児医学的には「子どもが元来健康
で、現時点で全身状態として元気であるならば必ずしも一律に検査を受けなくて良い」と考
えるものであり、加えてオミクロン株の特性を踏まえれば、濃厚接触者*を厳格に特定する
ことなく、現実に即した考え方、対策に切り替えるべきである。ただし、小児・教職員等の
大人も含めて症状があれば本人のためにも周囲のためにも、学校や園を休んで自宅療養す
ることが、その他の感染症も含めて感染症対策の基本であることを常に強調すべきである。
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