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岡部先生提出資料(会議後セット版) (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html |
出典情報 | 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第86回 6/1)《厚生労働省》 |
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*濃厚接触者の特定については、現在以下のようにされている(第 77 回新型コロナ対策
アドバイザリーボード資料)
(4)保育所、幼稚園、小学校等で感染者が発生した場合
○濃厚接触者の特定・行動制限は、保健衛生部局と児童福祉部局等が連携して、自治体ご
とに方針を決定する。
○濃厚接触者となった従事者は、待機期間中においても、一定の条件の下、毎日の検査に
よる陰性確認によって、業務従事を可能とする。
上記のように、濃厚接触者の特定は自治体にその判断が委ねられており、そのこと自体は
尊重すべきであるが、基本方針としては、小児の集団に対しても事業所と同様に、
○感染者と接触があったことのみを理由として、出勤(通学・通園)を含む外出を制限す
る必要はない。
○感染者と接触があった者は、高齢者等との接触や感染リスクの高い行動を控える。
とするのが現実的と考える。
4.小児へのワクチンの考え方
ワクチンは子どもにおいても重症化の予防に大きな効果が期待できるが、重症化リスク
のある子どもは成人と比べて非常に少なく、親にとって健康な子どもたちへの接種にメリ
ットを感じにくいことは理解できる。5~11 歳へのワクチンにおける感染予防効果について
は 31%と報告されており(MMWR 2022;71(11):422-8)、一定の効果がある反面、これだけ
で流行の阻止に繋がる程の効果ではなく、またどれくらいの期間効果が持続するのかは現
段階で不明である。生後 6 か月から 5 歳未満の子どもへのワクチンについては、米国では
EUA (Emergency Use Authorization; 緊急事態使用許可)において検討が行われている。例
えばモデルナのワクチンの有効性(発症予防効果)は 2~5 歳で 38%、6 か月~2 歳で 44%
で あ り 、 感 染 予 防 効 果 は 現 時 点 で は 分 か っ て い な い
(https://investors.modernatx.com/news/news-details/2022/Moderna-Announces-itsCOVID-19-Vaccine-Phase-23-Study-in-Children-6-Months-to-Under-6-Years-HasSuccessfully-Met-Its-Primary-Endpoint/default.aspx)。生後 6 か月から 5 歳未満におけるフ
ァイザーのワクチンによる初回接種については、2 回接種のみでは十分な効果が得られなか
ったため、3 回目の接種まで含めての検討もなされている。
子どもへのワクチンは、基礎疾患のある患児への重症化予防効果は強く期待できる一方
で、これ単独で流行が阻止出来るだけの感染予防効果はないため、有害事象への心配を拭い
きれない当事者に努力義務を課して接種させるだけの説得力はなく、また不安や恐怖が拭
え切れない本人または保護者の気持ちを持った中での接種は、血管迷走神経反射や機能性
身体症状のような予防接種ストレス関連反応(ISRR)を引き起こす恐れもあるので、大人と
は異なった丁寧な接種、接種場所の提供が必要である。
現在国内外で小児のワクチンに対する効果・安全性に対するデータは集積されつつある。
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アドバイザリーボード資料)
(4)保育所、幼稚園、小学校等で感染者が発生した場合
○濃厚接触者の特定・行動制限は、保健衛生部局と児童福祉部局等が連携して、自治体ご
とに方針を決定する。
○濃厚接触者となった従事者は、待機期間中においても、一定の条件の下、毎日の検査に
よる陰性確認によって、業務従事を可能とする。
上記のように、濃厚接触者の特定は自治体にその判断が委ねられており、そのこと自体は
尊重すべきであるが、基本方針としては、小児の集団に対しても事業所と同様に、
○感染者と接触があったことのみを理由として、出勤(通学・通園)を含む外出を制限す
る必要はない。
○感染者と接触があった者は、高齢者等との接触や感染リスクの高い行動を控える。
とするのが現実的と考える。
4.小児へのワクチンの考え方
ワクチンは子どもにおいても重症化の予防に大きな効果が期待できるが、重症化リスク
のある子どもは成人と比べて非常に少なく、親にとって健康な子どもたちへの接種にメリ
ットを感じにくいことは理解できる。5~11 歳へのワクチンにおける感染予防効果について
は 31%と報告されており(MMWR 2022;71(11):422-8)、一定の効果がある反面、これだけ
で流行の阻止に繋がる程の効果ではなく、またどれくらいの期間効果が持続するのかは現
段階で不明である。生後 6 か月から 5 歳未満の子どもへのワクチンについては、米国では
EUA (Emergency Use Authorization; 緊急事態使用許可)において検討が行われている。例
えばモデルナのワクチンの有効性(発症予防効果)は 2~5 歳で 38%、6 か月~2 歳で 44%
で あ り 、 感 染 予 防 効 果 は 現 時 点 で は 分 か っ て い な い
(https://investors.modernatx.com/news/news-details/2022/Moderna-Announces-itsCOVID-19-Vaccine-Phase-23-Study-in-Children-6-Months-to-Under-6-Years-HasSuccessfully-Met-Its-Primary-Endpoint/default.aspx)。生後 6 か月から 5 歳未満におけるフ
ァイザーのワクチンによる初回接種については、2 回接種のみでは十分な効果が得られなか
ったため、3 回目の接種まで含めての検討もなされている。
子どもへのワクチンは、基礎疾患のある患児への重症化予防効果は強く期待できる一方
で、これ単独で流行が阻止出来るだけの感染予防効果はないため、有害事象への心配を拭い
きれない当事者に努力義務を課して接種させるだけの説得力はなく、また不安や恐怖が拭
え切れない本人または保護者の気持ちを持った中での接種は、血管迷走神経反射や機能性
身体症状のような予防接種ストレス関連反応(ISRR)を引き起こす恐れもあるので、大人と
は異なった丁寧な接種、接種場所の提供が必要である。
現在国内外で小児のワクチンに対する効果・安全性に対するデータは集積されつつある。
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