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資料9      過去に開発要請を行った医薬品に関する医療上の必要性の再検討について (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00023.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第51回 6/8)《厚生労働省》
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(3) 欧米の診療ガイドラインにおいて,再発/進行/遠隔転移例の
甲状腺髄様癌の全身治療として,キナーゼ阻害薬の使用が
推奨されているため。
NCCN ガイドライン(ver3.2021)では,再発/進行性又は遠
隔転移を有する甲状腺髄様癌の全身治療として,無症候性
の場合は,マルチキナーゼ阻害薬のバンデタニブ及びカボ
ザンチニブ,RET 変異が陽性の場合は RET キナーゼ阻害薬
のセルペルカチニブ及びプラルセチニブの使用を推奨して
いる。また,TMB-High(腫瘍遺伝子変異高スコア)(≧10
mut/Mb)では,ペムブロリズマブの使用も推奨している。
さらに症候性の場合は,上記に加え,甲状腺髄様癌の適応で
は FDA 未承認のソラフェニブ,スニチニブ,レンバチニブ,
パゾパニブのような他のキナーゼ阻害薬,若しくはダカル
バジンをベースとした化学療法も推奨している。
ESMO ガイドライン(2019)でも進行した又は転移を有す
る甲状腺髄様癌に対して,全身治療のファーストラインと
してカボザンチニブ又はバンデタニブが示されている。ま
た,マルチキナーゼ阻害薬が禁忌の場合は化学療法や放射
性核種療法( 90Y-DOTATOC による治療)を考慮するが,支
持するエビデンスはほとんどないと記載されている。
これら欧米の診療ガイドラインにも,131I-MIBG による治療
の記載はない。
(4) 米国甲状腺学会の診療ガイドラインにおいて,131I-MIBG に
よる治療効果が否定的に記載されているため。
米国甲状腺学会の甲状腺髄様癌に関するガイドライン
(2015)では, 131I-MIBG による治療は一般的に効果が見
込まれないと記載されている。
備考

開発要請された効能・効果のうち,「褐色細胞腫」については
2021 年 9 月 27 日に「MIBG 集積陽性の治癒切除不能な褐色細
胞腫・パラガングリオーマ」の適応で製造販売承認を取得して
いる。また「神経芽腫」については,公知申請を行う方針で進
めている。今回の申し入れについては,
「甲状腺髄様癌」の医療
上の必要性の再検討を依頼するものである。
3-ヨードベンジルグアニジン( 131I)は 2022 年 3 月 28 日付で
富士フイルム富山化学株式会社から PDR ファーマ株式会社へ
承継される予定である。

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