よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


サル痘に関する情報提供及び協力依頼について(令和4年6月1日事務連絡) (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/monkeypox_00001.html
出典情報 サル痘に関する情報提供及び協力依頼について(6/1付 事務連絡)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

別紙1

病原体検査のために必要な検体採取、保存方法について(暫定版)

サル痘の実験室診断(病原学的検査)には水疱、膿疱、痂皮等の皮膚病変(発痘部
位)が最も適する。皮膚病変は病期(潜伏期及び前駆期 → 丘疹期及び紅斑期 → 水
疱期 → 膿疱期 → 痂皮期 → 回復期)により性状が変化していき、水・膿疱の皮(上
蓋)、水・膿疱内容物、水・膿疱内部のスワブ、痂皮が検査に適している。咽頭スワブ
も用いられることがあるが、検出感度は皮膚病変に劣ると考えられており、検査陰性
の結果の解釈には注意が必要である。また、血液からもウイルスが検出される可能性
があるがウイルス血症は初期に一時的に現れるのみであり、一般的に診断目的の検査
には不向きと考えられている。また、ウイルス検査以外の診療目的で皮膚病変の生検
が実施された場合、ホルマリン固定パラフィン包埋検体を用いた検査も可能である。
その場合の検査については、国立感染症研究所感染病理部に問い合わせること。実験
室診断のための具体的な採材の材料や方法、その保存方法については表 1 と図 1 を参
照のこと。
表1. 検査に使用する検体
優先
順位

分類

検体種

採取方法

保存方法

生理食塩水(もしくは
PBS)を 0.1~0.2ml 入れ
た注射針(26G)付きの1
ml の注射器を疱膜から挿
入して、2~3 回ポンピン
グして内容液を採取。

滅菌スクリューキャップ
チューブ(2ml 以下)等
に内容液を入れて密栓。
冷蔵保管。

病変内部のウイルスをス
ワブに吸着させるために
病変内部を強く擦り、内
容液・浸出液をスワブに
吸着させる。

スワブをウイルス輸送用
培地(Viral Transport
Medium, VTM)に浸して密
封。冷蔵保管。
スワブを溶液に浸さず密
封しドライスワブのまま
冷蔵保管でも良い。

ピンセットを用いて痂皮
を採取

滅菌プラスチックチュー
ブに入れ密栓。冷蔵保
管。

ピンセットと先の丸い鋏
を用いて水疱・膿疱の上
蓋を剥がして採取

滅菌プラスチックチュー
ブに入れ密栓。冷蔵保
管。

皮膚生検検体

ウイルス検査以外の診断
目的で皮膚病変の病理組
織検査が実施された場合
は、当該検体を病原体検
査に使用することが可能

常法に則り、ホルマリン
固定パラフィン包埋し、
常温保管。

咽頭スワブ*

常法に則り採取

スワブを VTM に浸して密
封。冷蔵保管。

水疱液・膿疱液

皮膚病変





・ 2箇所以上の皮膚
病変から採取。
・ 同じ種類の検体は
1 つのチューブに
混合しても構わな
いが、異なる種類
の検体を混合しな
い。
・ 適切な検体採取が
実施されたかどう
かの判断のため、
検体採取前の病変
部の肉眼写真と検
体採取時の手技の
詳細について検体
送付時に添付する
ことが望ましい。

非皮膚病変

病変部スワブ
(水疱・膿疱内部)

痂皮

水疱蓋・膿疱上蓋
(可能であれば採取)

9