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「共有すべき事例」2022年No.5 薬剤取り違え (1 ページ)
出典
公開元URL | http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/pdf/sharing_case_2022_05.pdf |
出典情報 | 「共有すべき事例」2022年No.5(6/6)《日本医療機能評価機構》 |
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薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業
共 有 すべ き 事 例
2022年
No. 5
事例1
調剤
薬剤取り違え
【事例の詳細】
普段から当薬局を利用している患者にリバスタッチパッチ18mgが処方された。薬剤師Aはニュープロパッチ
18mgを取り揃え、間違いに気付かずに鑑査へ回した。鑑査を行った薬剤師Bが間違いに気付き、薬剤師A
が調製し直した。
【背景・要因】
貼付剤である両剤はそれぞれ外箱や包装が規格ごとに色分けされている。どちらの薬剤にも18mgの規格が
あり、
包装の色が紫色である。調製者は包装の色のみを見てニュープロパッチ18mgを取り揃えたと思われる。
【薬局から報告された改善策】
薬剤を取り揃えた後に調製者が再度薬剤を確認することを薬局内に周知し徹底する。リバスタッチパッチ
とニュープロパッチの配置場所を離し、それぞれの薬剤棚に「取り違えに注意」のラベルを貼る。
事例
販売名
リバスタッチ
パッチ 4.5mg
リバスタッチ
パッチ 9mg
リバスタッチ
パッチ 13.5mg
リバスタッチ
パッチ 18mg
包装
その他の
情報
小野薬品工業株式会社ホームページ
販売名
ニュープロ
パッチ 2.25mg
リバスタッチパッチ4.5mg/9mg/13.5mg/18mの製品基本情報より(参照2022年5月1日)
ニュープロ
パッチ 4.5mg
ニュープロ
パッチ 9mg
ニュープロ
パッチ 13.5mg
ニュープロ
パッチ 18mg
包装
大塚製薬株式会社ホームページ
事例の
ポ イ ント
ニュープロパッチ2.25mg/4.5mg/9mg/13.5mg/18mgの製品情報より(参照2022年5月1日)
●リバスタッチパッチ(有効成分:リバスチグミン)はアルツハイマー型認知症治療剤であり、ニュープロ
パッチ(有効成分:ロチゴチン)はドパミン作動性パーキンソン病治療剤およびレストレスレッグス症候群
治療剤である。
●本事業にはこの他にも両薬剤の取り違えの事例が報告されており、発生要因に「医薬品や包装の外観類似」
を挙げている事例が多かった。経皮吸収型製剤である両薬剤には4.5mg、9mg、13.5mg、18mgの
規格があり、包装や外箱が規格ごとに色分けされているが、一部の色が類似している。名称が類似する薬剤
だけでなく、規格や外観が類似する薬剤の取り違えにも注意する必要がある。
●発生要因に「医薬品の名称類似」を挙げている事例もみられた。名称類似による薬剤の取り違えは、調製者
が処方箋を見て薬剤名を読み取る際の思い込みによって起きることがある。取り揃えた薬剤が患者の疾患
や症状と一致しているか確認することが重要である。
●名称や外観の類似により取り違えが起きる可能性がある薬剤を抽出し、離れた場所に配置する、注意喚起
するためのラベルを薬剤棚に貼るなどの対策は有用である。
●薬剤の取り違えが起きても、実際に患者の手に渡る前にその間違いに気付くための仕組みが重要である。
調製者とは別の鑑査者が処方箋と薬剤を照合する、調剤監査支援システムなどの機器を導入する、交付時
に患者と共に薬剤を確認するなどの対策が有用である。
公益財団法人 日本医療機能評価機構
医療事故防止事業部
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町1-4-17 東洋ビル
電話:03-5217-0281(直通) FAX:03-5217-0253(直通)
http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/
※この情報の作成にあたり、作成時における正確性については万全
を期しておりますが、その内容を将来にわたり保証するものではあり
ません。※この情報は、医療従事者の裁量を制限したり、医療従事者
に義務や責任を課す目的で作成されたものではありません。※この情
報の作成にあたり、薬局から報告された事例の内容等について、読み
やすくするため文章の一部を修正することがあります。そのため、
「事
例検索」で閲覧できる事例の内容等と表現が異なる場合があります
のでご注意ください。
共 有 すべ き 事 例
2022年
No. 5
事例1
調剤
薬剤取り違え
【事例の詳細】
普段から当薬局を利用している患者にリバスタッチパッチ18mgが処方された。薬剤師Aはニュープロパッチ
18mgを取り揃え、間違いに気付かずに鑑査へ回した。鑑査を行った薬剤師Bが間違いに気付き、薬剤師A
が調製し直した。
【背景・要因】
貼付剤である両剤はそれぞれ外箱や包装が規格ごとに色分けされている。どちらの薬剤にも18mgの規格が
あり、
包装の色が紫色である。調製者は包装の色のみを見てニュープロパッチ18mgを取り揃えたと思われる。
【薬局から報告された改善策】
薬剤を取り揃えた後に調製者が再度薬剤を確認することを薬局内に周知し徹底する。リバスタッチパッチ
とニュープロパッチの配置場所を離し、それぞれの薬剤棚に「取り違えに注意」のラベルを貼る。
事例
販売名
リバスタッチ
パッチ 4.5mg
リバスタッチ
パッチ 9mg
リバスタッチ
パッチ 13.5mg
リバスタッチ
パッチ 18mg
包装
その他の
情報
小野薬品工業株式会社ホームページ
販売名
ニュープロ
パッチ 2.25mg
リバスタッチパッチ4.5mg/9mg/13.5mg/18mの製品基本情報より(参照2022年5月1日)
ニュープロ
パッチ 4.5mg
ニュープロ
パッチ 9mg
ニュープロ
パッチ 13.5mg
ニュープロ
パッチ 18mg
包装
大塚製薬株式会社ホームページ
事例の
ポ イ ント
ニュープロパッチ2.25mg/4.5mg/9mg/13.5mg/18mgの製品情報より(参照2022年5月1日)
●リバスタッチパッチ(有効成分:リバスチグミン)はアルツハイマー型認知症治療剤であり、ニュープロ
パッチ(有効成分:ロチゴチン)はドパミン作動性パーキンソン病治療剤およびレストレスレッグス症候群
治療剤である。
●本事業にはこの他にも両薬剤の取り違えの事例が報告されており、発生要因に「医薬品や包装の外観類似」
を挙げている事例が多かった。経皮吸収型製剤である両薬剤には4.5mg、9mg、13.5mg、18mgの
規格があり、包装や外箱が規格ごとに色分けされているが、一部の色が類似している。名称が類似する薬剤
だけでなく、規格や外観が類似する薬剤の取り違えにも注意する必要がある。
●発生要因に「医薬品の名称類似」を挙げている事例もみられた。名称類似による薬剤の取り違えは、調製者
が処方箋を見て薬剤名を読み取る際の思い込みによって起きることがある。取り揃えた薬剤が患者の疾患
や症状と一致しているか確認することが重要である。
●名称や外観の類似により取り違えが起きる可能性がある薬剤を抽出し、離れた場所に配置する、注意喚起
するためのラベルを薬剤棚に貼るなどの対策は有用である。
●薬剤の取り違えが起きても、実際に患者の手に渡る前にその間違いに気付くための仕組みが重要である。
調製者とは別の鑑査者が処方箋と薬剤を照合する、調剤監査支援システムなどの機器を導入する、交付時
に患者と共に薬剤を確認するなどの対策が有用である。
公益財団法人 日本医療機能評価機構
医療事故防止事業部
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町1-4-17 東洋ビル
電話:03-5217-0281(直通) FAX:03-5217-0253(直通)
http://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/
※この情報の作成にあたり、作成時における正確性については万全
を期しておりますが、その内容を将来にわたり保証するものではあり
ません。※この情報は、医療従事者の裁量を制限したり、医療従事者
に義務や責任を課す目的で作成されたものではありません。※この情
報の作成にあたり、薬局から報告された事例の内容等について、読み
やすくするため文章の一部を修正することがあります。そのため、
「事
例検索」で閲覧できる事例の内容等と表現が異なる場合があります
のでご注意ください。