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資料3 かかりつけ医機能について (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26864.html
出典情報 第8次医療計画等に関する検討会(第10回 7/20)《厚生労働省》
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新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議報告(令和4年6月15日)[抜粋]


自宅・宿泊療養者、陽性の施設入所者への医療提供体制の確保等
外来医療や訪問診療の領域でも、各地域で個々の医療機関が果たすべき役割が具体化されてお
らず、かかりつけの医療機関が組織的に関わる仕組みもなく、現場は感染症危機発生後に要請に
基づいて対応せざるを得なかった。また、平時における電話やオンラインによる診療や処方が十
分に推進されて来なかったため、以下のようなことが起き、自宅等の療養者への医療や発熱外来
等の体制の構築に時間を要した。
 発熱や呼吸器症状のある疑い患者について、普段からかかっている医療機関で診療を受けられず、直接地域の総合
病院を受診するケースや保健所・地方公共団体に相談するケースが発生した。
 新型コロナウイルス感染症疑いの発熱患者を診療する診療・検査医療機関について、国民が受診等しやすいよう医
療機関に公表を働きかけたが、公表は一部の医療機関にとどまったため、公表済みの医療機関に患者が集中し、外
来がひっ迫する事態が生じた(最終的に地域により一律公表のルールにした。)。
 デルタ株のまん延で病床がひっ迫したことやオミクロン株による感染拡大により、自宅や宿泊療養施設での療養が
必要なケースが急激に増大する中、自宅等で症状が悪化して亡くなる方がいたなど、自宅等での健康観察や訪問診
療等の必要性が増加した。
 初診から電話や情報通信機器を用いた診療により診断や処方を行って差し支えないこと等の時限的・特例的な取扱
いを認めたが、実施医療機関数は、この取扱いが始まった2020年春以降、大きくは増加しなかった。
 高齢者施設でクラスターが発生した場合や、病床がひっ迫した時期には、高齢者施設等の施設内で療養せざるを得
ないケースが発生したが、高齢者施設等における医療支援がスムーズに行えないケースがあった。

こうしたことから、かかりつけの医療機関(特に外来、訪問診療等を行う医療機関)について
も、各地域で平時より、感染症危機時の役割分担を明確化し、それに沿って研修の実施やオンラ
イン診療・服薬指導の普及に取り組むなど、役割・責任を果たすこととした上で、感染症危機時
には、国民が必要とする場面で確実に外来医療や訪問診療等を受診できるよう、法的対応を含め
た仕組みづくりが必要である。今後、さらに進んでかかりつけ医機能が発揮される制度整備を行
うことが重要である。

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