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乾燥細胞培養痘そうワクチンの効能追加承認について (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27201.html
出典情報 乾燥細胞培養痘そうワクチンの効能追加承認について(8/2)《厚生労働省》
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3.相互作用
(1)併用禁忌(併用しないこと)
臨床症状・措置方法
薬 剤 名
副腎皮質ステロイド剤 本ワクチンの接種
プレドニゾロン等 により右記機序で
痘そう様症状があ
免疫抑制剤
らわれるおそれが
シクロスポリン
あるので接種しな
(サンディミュン) いこと。
タクロリムス
(プログラフ)
アザチオプリン
(イムラン)


機序・危険因子
免疫機能抑制下で本剤
を接種すると、ワクチ
ンウイルスの感染を増
強あるいは持続させる
可能性がある。
免疫抑制的な作用をも
つ薬剤の投与を受けて
いる者、特に長期又は
大量投与を受けている
者、又は投与中止後
6ヵ月以内の者は、免
疫機能が低下している
ことがある。

(5)接種後
接種後10日~14日の間に検診をおこない、善感を確認する。
※※7.その他の注意
(1)本剤接種後に被接種者が接種部位を手などで触り、自身の
他の部位を触ることで、ワクチンウイルスが他の部位へ広
がる自家接種(異所性接種)
が報告されている2),3)。
(2)併用注意(併用に注意すること)
また、海外において、本剤とは異なるワクチニアウイルス
他の生ワクチン(注射剤)
接種との関係
株を用いた生ワクチン(注射剤)接種後に、ワクチン被接種
他の生ワクチン(麻しんワクチン、風しんワクチン、おた
者から非接種者へのワクチンウイルスの水平伝播が報告さ
ふくかぜワクチン、水痘ワクチン、BCGワクチン、黄熱ワク
れている。
チン等)の干渉作用により本剤のウイルスが増殖せず免疫が
接種部位の直接の接触を避け、また触れた場合はよく手指
獲得できないおそれがあるので、他の生ワクチン(注射剤)
を水洗いすること。
の接種を受けた者は、通常、27日以上間隔を置いて本剤を
(2)WHOより発出されたサル痘に係るワクチン及び予防接種のガ
接種すること。
イダンス4)において、サル痘ウイルス曝露後4日以内(症状
4.副反応
がない場合は14日以内)に、第二世代又は第三世代の適切な
※※(1)重大な副反応
痘そうワクチンを接種することが推奨されている。
1)シ ョ ッ ク 、 ア ナ フ ィ ラ キ シ ー( い ず れ も 頻 度 不 明 ):
ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮
【臨床成績】
腫、喉頭浮腫等)があらわれることがあるので、接種後は
有効性及び安全性
観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処
1)
小児
置を行うこと。
本剤は昭和49年度に約5万名の小児に接種され、詳細に
2)けいれん(0.1%未満):熱性けいれんを起こすことがあ
臨床症状を観察しえた10,578例についてみれば、善感率
る。異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
95.1%、平均発赤径(10日目判定)18.4mm、平均硬結径
※※(2)その他の副反応
(頻度不明)
6.1mm、腋下リンパ節腫脹12~19%、発熱(種痘後4~14日
接種局所のほか、接種10日前後に全身反応として発熱、発
の間)7.7%であり、熱性けいれん3例、種痘性湿疹1例、
疹、腋下リンパ節の腫脹をきたすことがある。また、アレ
自己接種9例(手などによって、接種局所から他の部位にウ
ルギー性皮膚炎、多形紅斑が報告されている。
イルスが接種され起こる痘疱)、副痘28例(種痘局所の周辺
※※5.妊婦、産婦、授乳婦等への接種
における水疱、膿疱)、種痘疹8例(通常種痘後7~10日頃
妊娠していることが明らかな者には接種しないこと。
にみられる蕁麻疹様、紅斑様など種々の形であらわれるア
妊娠可能な女性においては、あらかじめ約1ヵ月間避妊し
レルギー性の湿疹)
が観察された。
た後接種すること、及びワクチン接種後約2ヵ月間は妊娠
発熱の最高体温は38℃台が多く、38.9℃までが77.4%を
しないように注意させること。
占めた。有熱期間は1日のみが60%を占め、また85%まで
授乳婦においては、予防接種上の有益性及び母乳栄養の有
が2日以内であった。
益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
免疫産生力についてはHI抗体価23.3(検査数513)、NT抗体
6.接種時の注意
価42.5(検査数97)であり、また従来株による追加接種にあた
(1)接種用器具
り明らかな免疫反応を呈した。
1)接種針は、滅菌されたものを用いる。
本剤接種後14日で脳波の検査を56例について実施したが
2)接種針は、被接種者ごとに取り換えなければならない。
脳波上異常を認めたものはなかった2)。
※※(2)接種時
2)
成人
本剤の溶解に当たっては、容器の栓及びその周囲をアル
本剤は平成17年度に実施した使用成績調査において268名
コールで消毒した後、添付の溶剤0.5mLで均一に溶解する。
の成人に接種され、善感率91.0%(初回接種者94.4%、再接
溶解後に金属の口金を切断してゴム栓を取り外す。二叉針
種者81.7%)、平均発赤径23.8mm( 検査数98)、平均水疱径
の先端部を液につけワクチン1人分を吸い取る。
7.6mm(検査数87)であり、リンパ節腫脹19.4%、注射部位紅
溶解後のワクチン液は、専用の二叉針で50人分以上を採取
斑5.2%、発熱1.5%、倦怠感0.7%、ワクチン接種後合併症
することができる。
(サテライト)0.7%、発疹0.4%、注射部位腫脹0.4%、ワク
(3)接種部位
チン接種後自家接種(異所性接種疑い)
0.4%が観察された。
接種部位は、原則として上腕外側で上腕三頭筋起始部とし、
免疫産生力については、NT抗体価は初回接種者において
堅く絞ったアルコール綿で消毒し、よく乾燥させる。また、
接種前42.6(検査数68)、接種1ヵ月後45.2(検査数39)、再接
接種1~3分後乾いていないワクチンを堅く絞ったアル
種者において接種前43.8(検査数30)、接種1ヵ月後44.8(検
コール綿で吸いとる(ふきとる)

査数12)であり、有意な抗体上昇が認められた。重点調査項
※※(4)接種方法
目として実施した心疾患(胸部X線、心電図)、脳炎、副
多刺法:二叉針を用いる方法で、針を皮膚に直角に保ち、
痘・種痘疹について副反応は認められなかった3)。
針を持った手首を皮膚の上において、手首の動きで皮膚を
圧刺する。圧刺回数は、通常、専用の二叉針を用いて15回
を目安とし、血がにじむ程度に圧刺する1)。他の二叉針を用
いる場合は、それらの二叉針の使用上の注意にも留意して
圧刺すること。接種箇所は、上腕外側で上腕三頭筋起始部
に直径約5mmの範囲とする。

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