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資料2-2 指摘事項に対する回答 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27294.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第137回 8/18)《厚生労働省》
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先進医療総括報告書の指摘事項に対する回答1
先進医療技術名:S-1内服投与、シスプラチン静脈内投与及びパクリタキセ
ル腹腔内投与の併用療法
2022 年 7 月 26 日
所属・氏名:名古屋大学医学部附属病院消化器外科 小寺 泰弘
名古屋大学医学部附属病院消化器外科 小林 大介
1.主たる解析に関わる総括報告書評価時に、今後の検証的試験実施のタイミング
について現時点での情報を提示されたいとの旨の照会を行ったが、その後の動向・
今後の開発方針についてご回答頂きたい。
【回答】
複数の臨床試験の結果を踏まえ、2021 年 12 月に公表された胃癌治療ガイドライン
速報では、免疫チェックポイント阻害薬であるニボルマブと化学療法(フッ化ピリミジン系
薬剤およびプラチナ系薬剤の併用療法)の併用が HER2 陰性胃癌の一次治療において
推奨されるようになりました。仮にこの先、本先進医療で開発した S-1 内服投与、シスプ
ラチン静脈内投与及びパクリタキセル腹腔内投与の併用療法(SP+IP PTX)を第 III 相試
験で検証する場合、上記のニボルマブと化学療法(フッ化ピリミジン系薬剤およびプラチ
ナ系薬剤の併用療法)の併用に対して、SP+IP PTX の非劣性を証明してより安価な治
療法として開発すべきか、SP+IP PTX にニボルマブを併用する場合の安全性を別途検
討した上で、この併用療法の優越性を検証するべきなのか、現時点で結論に至って
おりません。一方、現時点で大規模な臨床試験を実施することが現実的に困難で
あることを考えると、CPS5 未満の症例において化学療法とニボルマブを併用せ
ずに化学療法と腹腔内投与を併用する選択肢もあるのかもしれません。
最新の胃癌治療ガイドラインにおいて、PHOENIX-GC 試験の概要よりパクリタキセル
腹腔内投与(IP PTX)をともなう併用療法は「臨床的有用性が示唆され、今後の臨床研
究による更なる検討が必要であると考える」と記載されています。しかしながら IP PTX は
保険診療ではありませんので、このような第 III 相試験は先進医療で行うか医師主導治
験として試験治療を研究者負担で行う必要がありますが、企業からの支援は期待でき
ないので、AMED などの大型資金の獲得が必須となります。しかし、IP PTX を併用する
先進医療が既に長期にわたって行われてきていることから、さらなる先進医療での検証
や大型資金の獲得が認められにくくなっていると感じております。2021 年 6 月 18 日に
主たる解析結果に対する総括報告書に関する評価をいただきましたが、薬事未承認の
医薬品等を伴う医療技術の場合、薬事承認申請の効率化に資するかどうか等について
の助言において、長期生存のチャンスがヒストリカルデータと比べて数値的に高いという

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