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【資料2-5】 成川構成員からの提出資料 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27702.html
出典情報 医薬品の迅速かつ安定的な供給のための流通・薬価制度に関する有識者検討会(第1回 8/31)《厚生労働省》
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資料2-5
薬価制度に関連する医薬品業界の課題
成川 衛

1.薬価制度は、(1)医薬品へのアクセス確保を通じた国民の健康の向上、(2)薬剤費のコン
トロール、(3)イノベーションの評価等による産業の育成といった多様な役割を有してい
る。薬価制度の見直しが民間企業たる個々の製薬企業における新薬の開発方針・戦略に
影響を与えることは当然であり、薬価制度抜本改革(2018 年 4 月)以降の制度見直し
の影響について多様な指標を用いながら分析し、タイムリーに対応策を検討していく必
要がある。
(参考1、2)
2.薬価算定の基準については、2 年毎に、その間の不具合事項の改善を含めて関係者の
意見を広く聴きながら見直しが行われてきており、プロセスは踏まれていると理解す
る。一方で、結果的に特例的なルールが増え、相当に複雑な内容となっており、予見性
も低下している。海外の新興バイオ企業を含めて、今後、日本への投資を検討しようと
する関係者へのわかりやすさの確保も意識することが重要である。
3.市場での価格をベースとする現在の薬価制度は合理性があるものと理解しており、類
似薬効比較方式の適用範囲の拡大は今後検討の余地があるものと考える。これと併せ
て、
「価値に見合った取引き」を進めるための具体的な仕組みについて関係者が知恵を
絞っていく必要がある。
(参考3)
4.条件付き早期承認制度などにより画期的な新薬の承認が前倒しされ、承認までにその
医療上の価値を十分には明らかにできないケースが増えてくることが予想される。エビ
デンスに基づいた市販後の薬価の見直し(引上げ/引下げの双方)をより柔軟かつ積極
的に行う必要が生じると考えられる。
5.昨今の医薬品供給不安問題は喫緊の課題である。特に後発医薬品については、製品の
価値もさることながら、医薬品の製造販売企業としての市場への責任ある供給にも目を
向け、品質確保と安定供給のための体制や活動を下支えするような工夫が求められる。

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