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資料1-1 新内閣の経済財政運営と年後半の重点課題(有識者議員提出資料) (1 ページ)

公開元URL https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2022/0914/agenda.html
出典情報 経済財政諮問会議(令和4年第11回 9/14)《内閣府》
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資料1-1

新内閣の経済財政運営と年後半の重点課題
2022 年 9 月 14 日
十倉 雅和
中空 麻奈
新浪 剛史
柳川 範之

1.「政策断行内閣」における経済財政運営の課題
我が国経済は、新型感染症からの回復に時間を要していることに加え、ロシアのウクライナ侵
攻等を契機として、国際経済の減速や輸入物価の高騰に直面し、国民生活には大きな影響が
生じている。こうした内外の難局の中、新内閣への国民の最大の期待は、日本経済を安定的・
持続的に成長させ、成長と分配の好循環を実現することだと考える。
そのカギは、官民の適切な連携による投資の喚起と分厚い中間層の維持・拡大である。経済
財政諮問会議は、その実現に向け、5年程度先までしっかりと見据えながら、当面及び中長期の
日本経済のかじ取りに取り組むべき。
(1) まずは、コロナ対応を進めつつ他の先進国並みに経済活動の正常化を急ぐとともに、影響
の大きな低所得者等に向けた物価高騰対策を進めることで、日本経済へのダメージを最小
限にとどめる必要がある。特に、
-水際対策については、内外の感染状況等も踏まえつつ、更なる段階的な緩和を進め、でき
るだけ早期にコロナ前のインバウンド水準に回帰できるようすべき。また、これまでの3年間
の経験を踏まえ、次なる感染症の波が来ても、経済活動に支障が出ない体制の整備を急ぐ
べき。
-資源・エネルギーについて、今冬・来夏の需要期やそれ以降も見据え、安全には十分配慮
しつつ、休止中原発の再稼働の拡大も含め、電力の安定供給に向け対応を急ぐべき。国民
の理解と信頼に足るベストなエネルギーミックスが構築されるべき。
-日本の物価と為替水準は、輸出面での価格競争力を大きく高めており、官民連携で、輸出
振興に取り組むべき。海外からの資金移動を戦略的に図っていくべき。
(2) 同時に、官民連携で投資を喚起し、「新しい資本主義」の目指す姿を実現しなければ、持続
的・安定的な成長は実現できない。今年から来年にかけて、重点投資を前に進める総合的な
方策をはじめ、政策を総動員して、こうした取組のロケットスタートを促すべき。
特に、成長力を高めるための人への投資、科学技術・イノベーション、スタートアップ、GX、
DX といった重点分野への官民それぞれの投資を推進すべき。同時に、労働移動や社会参
加することを通じて所得を引上げ、将来への展望を持てるセーフティネットを整備することで、
若年層を含めた、中間層を維持・拡大し、活発な消費・投資につなげ、さらなる成長のエンジ
ンとする。2022-2024 年度を目途に、更なる投資拡大・サプライサイド強化、更なる分配拡大
へとつながる好循環の拡大を図り、5年程度のうちに持続的・安定的な成長経路への移行を
実現する。

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