日本でOrganized Screeningに導くには？

現状の対策型Population-basedから組織型Organizedへ引上げるにクリアすべき項目
議論する場を設けて【組織型検診の何たるか】を整理してはいかがか？
項目

Organized Screening（組織型検診）

目的

対象集団（国民）におけるがんの死亡率・罹患率の減少

個人レベルにおけるがんの死亡率・罹患率の減少

確定している（政府等の公的組織が選択する）

確定していない（受診者や提供者が個々に選択）

検査の感度

感度が高い検査が選択されるとは限らない。検査やプロ
グラム感度について目標が設定され、達成度がモニタリ
ングされる

一般的に感度が高い検査が選択される。
検査やプログラムの感度はモニタリングされない

検査の特異度

高いことが期待される（偽陽性に伴う不利益を避ける）

あまり重視されない

検診間隔

確定している（合理的なコストの範囲で集団の利益を最
大化）

確定していない（個人の利益が最大化され、間隔は短く
なる）

利用可能な財源

制限がある（医療費全体の支出とのバランス）

個人の財源や加入する保険によって異なる

検査技術の評価

利益が不利益を上回ることが必須

必ずしも有効性の実証は必要ない

品質保証・目標
達成

目標が設定され、達成度がモニタリングされる。最高の
質で提供され、目標は定期的に見直される

質の目標は設定されない。あっても達成度はモニタリン
グされない

受診率の目標

目標が設定され、達成度がモニタリングされる。受診率
が低い場合は組織的な改善が行われる

目標は設定されない。あっても達成度はモニタリングさ
れない

受診勧奨対象者

確定している（対象者全員が勧奨される）

確定していない

勧奨の対象者と
がんリスク

検診による利益が不利益を確実に上回る年齢層が勧奨さ
れる

がんリスクの低いものが勧奨され、高いものが勧奨され
ない可能性がありうる

受診機会の公平
性

公平性は担保される

資源の状況により公平性を欠く場合がある

対象集団の利益が最大化される

個人の利益が最大化される

対象集団の不利益が最小化される

不利益は必ずしも最小化されない

検診方法

検診の利益
検診の不利益

Opportunistic screening（任意型検診）

がん検診のあり方に関する検討会

大内憲明座長提出資料

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