よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


別紙1○新規技術(10月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案) (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00051.html
出典情報 先進医療会議(第115回 10/6)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

別紙1-1
様式第5号

先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:歯科用OCT画像診断装置を用いた、歯の硬組織疾患の客観的診断法
適応症:初期~中程度の齲蝕
内容:
(先進性)

光干渉断層計(OCT)は光のエコーを用いて歯の内部を画像化する装置であり、撮像
原理は超音波断層画像装置に類似し、放射線を用いずに生体組織の精度の高い断層画像
を撮影することができる。エナメル質の脱灰や、歯の内部の齲蝕による歯質崩壊、また
歯の亀裂や摩耗など、従来の画像診断機器では検出が困難な変化を表示することができ
る。また放射線を用いないことから、妊婦や小児にも繰り返し撮影が可能であり、新し
い齲蝕診断の技術として、2020年には歯科用の医療用機器として薬事承認が得られてい
る。
OCT画像を用いると、初期の齲蝕に対しても早期段階で脱灰の進行深さや再石灰化の
有無がわかるので、非切削の再石灰化治療や侵襲の少ない齲蝕治療を実践する上で有用
性の高い情報が得られ、先制的な治療を行うことができる。また歯の再石灰化やコンポ
ジットレジン修復の適合状態を画像表示し、齲蝕治療の術後管理を行うことができる。
本研究はOCTを用い、齲蝕や歯の亀裂、摩耗に対して早期の段階から精度の高い診断
と齲蝕治療の術後モニタリング評価を行い、臨床的エビデンスを構築して新たな歯科医
療の診断・医療開発を目的としている。
(概要)
OCT は生体に安全で透過性に優れた近赤外光を用いており、近赤外光の位相をそろえ歯に照射
し、様々な深さから得られる反射シグナルを参照光と干渉、そこから得られる干渉信号から振幅
を復調させてプロファイルを形成、これを横方向に繰り返し行って歯の断層画像を構築する。
OCT の画像解像度は高く、齲蝕など歯の内部構造の変化を高解像で観察することができる。
(効果)

歯の表面に欠損がみられないエナメル質の脱灰でも、脱灰が象牙質まで達すると、内部の象
牙質に変化がみられ、齲蝕が広がることがある(不顕性齲蝕)。学童期小児や若年者の大臼
歯に、内部に大きく広がった不顕性齲蝕が発症することがあり、X 線画像でも早期の検出は
難しい。OCT を用いれば、エナメル質の脱灰深度を画像表示し、不顕性齲蝕も診断すること
ができる。
(先進医療にかかる費用)
本技術に係る総費用は 27,970 円である。先進医療に係る費用は 21,100 円であり、
患者負担額は、保険外併用療養費分にかかる一部負担金 2,061 円と併せて計 23,161 円である。
また、本研究では、研究対象者の交通費などに対する負担軽減費は支払わない。

1