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資料 先-4○先進医療Bの総括報告書に関する評価について(告示番号旧1) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00051.html
出典情報 先進医療会議(第115回 10/6)《厚生労働省》
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医療技術の試験結果:
[有効性の評価結果]
本試験の有効性の主要評価項目であるPFSは、dd-TCiv群と比較してdd-TCip群で統計学
的に有意に延長した(ハザード比:0.83 [95%信頼区間:0.69, 0.99]、log-rank検定
p=0.041、有意水準両側4.8%)。OSにはdd-TCiv群とdd-TCip群の間に統計学的有意差はな
かった(ハザード比:0.95[95%信頼区間:0.77, 1.17]、p=0.619)。奏効率[95%信頼区
間]は、dd-TCiv群72.6%[65.2, 79.2]、dd-TCip群70.2%[62.7, 76.9]であり、dd-TCiv
群とdd-TCip群の間に統計学的有意差はなかった(p=0.633)。試験開始時点より、dd-TCip
群ではIPポートトラブルの発生が予測されており、dd-TCiv群より完遂率は低いことが想
定されていたが、実際6サイクルの治療完遂率は、dd-TCiv群では68.3%(224名)であっ
たのに対し、dd-TCip群では、治療途中でCarboplatinのIV投与へ変更があった場合も完
遂と認めた集計では59.9%(p=0.028)、治療途中でCarboplatinのIV投与へ変更があった
場合は完遂と認めなかった集計では56.0%であった(p=0.001)。
[安全性の評価結果]
いずれの群でも全被験者に有害事象が認められた。プロトコル治療開始後に発現した
有害事象のうち、いずれの群でも多く認められたものは、血液毒性、脱毛症、末梢性感
覚ニューロパチー等であった。dd-TCiv群と比較してdd-TCip群で発現割合が5%以上高か
った有害事象は、悪心(ddTCiv群、ddTCip群の順に(以下同)63.0%、69.3%)、腹痛(32.0%、
50.3%)、筋肉痛(32.3%、37.8%)、カテーテル関連感染(0.7%、10.1%)、腟吻合部漏出(0.3%、
5.7%))であった。Grade 3以上の有害事象は、dd-TCiv群 285例(96.0%)、dd-TCip群276
例(93.2%)に認められ、いずれの群でも多く認められた有害事象は血液毒性であった。
dd-TCiv群と比較してdd-TCip群で発現割合が5%以上高かったGrade 3以上の有害事象は
カテーテル関連感染(0.3%、8.4%)であった。また、dd-TCip群で最も多く認められたIP
ポートトラブルはIP Site Leakage(17例[5.7%])であった。
[総括]
dd-TCiv療法と比較してdd-TCip療法はPFSを有意に延長することから、有効な治療法で
あることが示された。OSの延長は見られなかったが、再発後の治療法が有効であった可
能性が高いと考えられる。安全性では、有害事象の発現割合は総じてdd-TCiv療法と
dd-TCip療法で同程度であるものの一部の事象(悪心、筋肉痛、カテーテル関連感染、腟
吻合部漏出)ではddTCip群で5%以上増加しており、これらのうちGrade 3以上であった有
害事象に絞っても、カテーテル関連感染がdd-TCip療法で高かった。ただし発現頻度等も
含め、事前の想定から大きく乖離している事象はなく、dd-TCiv療法と比較してdd-TCip
療法の安全性は忍容可能であることが示された。

2.先進医療技術審査部会における審議概要及び検討結果
(1) 開催日時:令和4年9月 15 日(木)16:00~
(第 139 回 先進医療技術審査部会)
(2) 議事概要及び検討結果
埼玉医科大学国際医療センターから提出のあった総括報告書について、先進医療
技術審査部会で、有効性・安全性等に関する評価が行われ、総評として概要以下の
とおりであった。
○ 研究計画は適切に計画及び修正され、安全性に大きな問題はなく、一定の
有効性が認められたことから、カルボプラチンの腹腔内投与は評価されうる

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