また、類型変更によって、基本的には臨時に設置した施設等も縮小あるいは廃止へ向かう
ことになる。その減少した部分を補うことができるかの判断も大切である。また、長期的に
は地域医療へ落とし込んでいくことが目標となるが、移行期には地域を越えた連携や調整
が必要となる場面も続くことが予想される。したがって、自治体における全体像の把握と調
整機能についても、当面は残しておくことが必要かもしれない。また、これまでの流行の中
で導入が始まっている医療 DX(デジタルトランスフォーメーション)やオンライン診療につ
いては、より現場が有効に活用できるようにすすめていくべきである。
【国民とのコミュニケーションの重要性】
感染拡大による療養者の急増に対して、ワクチン接種、適切な救急医療の利用、適正な受
診行動、症状発現時の自宅療養など、医療キャパシティ内で抑えるための協力の呼びかけは
今後も必要となる。その際には、限りがある医療資源を、特に医療の必要性が高い者に対し
て、適切な診療や治療が供給できるよう、引き続き国民の理解を得ることが重要であろう。

3