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参考資料6 肝炎研究推進戦略 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29863.html
出典情報 肝炎対策推進協議会(第30回 2/9)《厚生労働省》
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これらの経緯を踏まえ、肝炎研究 10 カ年戦略の中間年に当たる平成 28 年度に必要
な見直しを行い、同年度以降研究を進めてきた。今般、肝炎研究 10 カ年戦略の最終
年に当たる令和3年にこれまでの研究の進捗状況を評価した結果、研究戦略は継続す
るのが妥当であり、世界保健機関(以下、WHOという)が、公衆衛生上の脅威とし
ての肝炎ウイルスの排除達成を 2030 年までの目標として掲げていることを踏まえ、
同戦略について 2030 年度まで「肝炎研究推進戦略」として継続し、令和4年度から
の肝炎研究の方向性を提示するため、見直しを行ったものである。

1.研究の現状及び課題
(1)臨床研究
①B型肝炎
核酸アナログ製剤※1に比べてインターフェロン※2による HBs 抗原※3陰性化率は高
いが、現状は、インターフェロンによる治療効果や忍容性※4等を検討した上で、ウイ
ルス増殖持続抑制目的の核酸アナログ製剤の継続投与治療が行われる場合が多い。
しかし、この核酸アナログ製剤は長期間投与する必要があり、その場合、ウイルス
の遺伝子変異(変異株)が生じ、薬剤耐性化したウイルスによる肝炎の悪化や、副作
用としての腎障害や骨障害等が問題となっている。
ウイルスを完全に排除する治療法がなく、新規治療法・治療薬の開発が求められて
いる。
②C型肝炎
平成 26 年9月より直接作用型抗ウイルス薬※5によるインターフェロンフリー治療
※6が慢性肝炎※7や代償性肝硬変※8に保険適用となり、現在、1、2型のウイルスで
は、95%以上の SVR(Sustained Virological Response)※9率が得られ、平成 31 年
2月には非代償性肝硬変※10 に対するインターフェロンフリー治療も保険適用された。
また、治療困難例等に対する治療が可能な時代となってきた。
しかし、インターフェロンフリー治療については、治療が不成功になると強力な薬
剤耐性を生じることがあり、治療方針の決定には十分な配慮が必要で、不成功例に対
する再治療の効果は十分な根拠がないのが現状である。さらに、治療後の長期予後、
とりわけ肝発がんや、治療中・治療後におけるB型肝炎ウイルスの再活性化※11 等の
課題がある。
また、非代償性肝硬変に対する抗ウイルス療法前後の病態推移や長期成績等の更
なる集積が必要である。
③肝硬変
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