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参考資料6 肝炎研究推進戦略 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29863.html
出典情報 肝炎対策推進協議会(第30回 2/9)《厚生労働省》
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把握するための疫学研究の推進が重要である。

(4)行政研究
肝炎総合対策の推進に当たっては、特に、利便性に配慮した検査体制の整備、肝炎
ウイルス陽性者に対するフォローアップ体制の構築、肝炎に係る医療・相談体制、肝
炎患者等に対する偏見・差別への具体的な対応策や就労支援、肝炎患者の実態把握、
各種事業の推進や、医療機関等における肝炎対策の効果を検証するための指標の開
発・運用等が課題となっており、これらの課題解決に資する行政研究の推進が求めら
れている。

2.今後の研究における方向性
(1)臨床研究
B型肝炎については、多剤耐性ウイルスの機序の解明を目指した研究を行うととも
に、VR(Virological Response)※20 率の改善、及び HBs 抗原の消失を目指した新規治
療法の開発や核酸アナログ製剤を安全に中止する方法の開発等に向けた研究を行う。
再活性化については、その発生リスクに応じた適切な検査内容や実施頻度等のフォロ
ーアップの方法を研究する必要がある。
C型肝炎については、インターフェロンフリー治療に対する薬剤耐性や治療後の長
期予後、とりわけ肝発がんに関する研究や非代償性肝硬変に対する抗ウイルス療法に
関する研究は重要かつ緊急の課題であり、解決に向けた研究を推進していく。
肝硬変については、肝線維化機序を解明し、治療に結びつける研究や再生医療等を
利用した病態改善に資する治療法、及び腹水や肝性脳症やサルコペニア※21 等の合併
症対策を含めた QOL※22 改善を目指した治療法の開発に資する研究を行う。
肝がんについては、肝発がん機構の解明に加え、治療法の選択に関する研究や発が
ん・再発の予防薬・予防法及び、発がん・再発予知等のための検査法・診断法の開発
に関する研究を行う。
さらに、肝がん全体の中で非ウイルス性肝がんの占める割合が増加してきており、
非ウイルス性肝疾患(NAFLD※23/NASH※24 等)の病態解明や、発がん高危険群の診断、
治療等に関する研究を引き続き積極的に進める必要がある。また、経口感染するA型・
E型肝炎に関して、疫学分野を含めた研究を行う。
(2)基礎研究
より安定したウイルス培養細胞系及び感染動物モデルの開発を目指した研究を進
める。また、肝炎ウイルスの感染機構や複製機構、さらには感染後の各病態発現及び
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