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【資料1】サル痘の名称変更について (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31045.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第72回 2/17)《厚生労働省》
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サル痘について

四類感染症

基本情報
病原体





ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属サル痘ウイルス
コンゴ盆地型(クレードⅠ)と西アフリカ型(クレードⅡa及びⅡb)に分類される。
2022年5月以降、国際的に拡大しているウイルスはクレードⅡbに属する。

疫学



1958年にポリオワクチン製造のために世界各国から霊長類が集められた施設においてカニクイザルの天然痘
様疾患として初めて報告。1970年にヒト感染事例が現在のコンゴ民主共和国で初めて報告。
平時より西アフリカにおいて地域的な流行が見られる。
アフリカ大陸以外ではヒトのサル痘は確認されていなかったが、2003年に米国で愛玩用に輸入された齧歯類
を介して、合計71名の患者が発生。死者なし。
その後、米国等計15カ国で患者が確認されていたが、先進国での発生は輸入事例のみで、アフリカ大陸以外
でヒトの間での大規模な感染事例は確認されていなかった。
2022年5月以降、国際的に市中感染が拡大しており(110ヶ国・8万人以上)、2023年2月16日時点で国
内でも20例の症例が確認されている。





感染経路




リスなどの齧歯類が自然宿主として考えられている(クレードⅠ)。
感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む。)、患者との接近した対面での飛
沫への長時間の曝露(prolonged face-to-face contact)、患者が使用した寝具等との接触等により感染。

臨床経過





潜伏期間は通常7-14日(5-21日)。症状の出現から、発疹が無くなるまでは感染させる可能性。
発疹、発熱、筋肉痛、頭痛、咽頭痛、リンパ節腫脹、肛門直腸痛、その他皮膚粘膜病変
重症例では臨床的に天然痘と区別できず、従来のサル痘流行国であるアフリカでの致命率は数~10%と報告。

予防・診断・治療
予防



天然痘ワクチンが、曝露後の発症予防及び重症化予防に有効とされる。(日本国内でも生産、備蓄あり。)

診断



病変部位等からのPCR法による病原体の遺伝子の検出、ウイルス分離。

治療



対症療法が基本。国内において承認されている特異的な治療薬はないが、欧州においてTecovirimatが承認さ
れており、国内で臨床試験が実施されている。
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