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参考資料5_「がん研究10か年戦略」の推進に関する報告書(中間評価) (20 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33877.html |
出典情報 | 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第12回 6/28)《厚生労働省》 |
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伝子パネル検査が製造販売承認されるなど、がんゲノム医療の提供体制が段階
的に整備されつつある。
遺伝子パネル検査の結果、治療薬の候補が見つかる患者の割合は、10-20%
とされており、それらの薬剤の多くは、未承認薬あるいは適応外薬である。そ
のため、がんゲノム医療を推進するためには、①未承認薬や適応外薬の治験や
先進医療を推進すること、②同定された遺伝子変異に対応する新規薬剤の開発
を推進すること、の両方が必要がある。
また、がんゲノム医療においては、全国のがんゲノム医療中核拠点病院等よ
り、パネル検査を受けた患者の同意を得て、臨床情報やゲノム情報等をがんゲ
ノム情報管理センター(C-CAT)に集約する体制整備が、基本計画に基づき進
められている。集約された情報を利活用し、効率的に新たな診断法や薬剤の研
究開発を進め、さらには、臓器横断的な研究も推進すべきである。
しかしながら、遺伝子パネル検査では、標的とする限られた遺伝子変異の検
出を目的とするため、染色体の不安定性等を検出することができず、がんの全
体像を把握することは難しい。そこで、がんの本態解明を進め、新たな診断技
術・治療法を開発するためには、全ゲノムシークエンス検査等の新たな手法が
有効である可能性がある。我が国においても、臨床的意義、検査費用や社会環
境等を勘案しながら、臨床試験や先進医療を見据え、特に、現状では診断が難
しく、かつ治療法が確立していない希少がん及び小児がんや、現行の治療では
効果が乏しい難治性がん等を中心に、全ゲノムシークエンス検査等の研究を推
進すべきである。また、我が国で得られた全ゲノムシークエンス検査等のデー
タについて、個人情報等への十分な配慮がなされる体制のもと、臨床情報と併
せたデータベースを構築するなど、データシェアリングが可能となるよう整備
を進め、創薬につなげていくべきである。
これらゲノムに係るデータは、膨大なデータ量となることも踏まえ、AI の活
用も進めていくべきである。
ゲノム検査は、がんの診断・治療分野において、特に、研究開発が進んでき
たが、予防や支持療法、緩和治療分野の研究開発の推進も重要であると指摘さ
れている。
また、遺伝子パネル検査の実装により、遺伝性腫瘍に係る遺伝子異常が確認
された患者等が増えることが予想されることから、遺伝カウンセリングを含
め、精神心理的サポートに関する研究を進めるべきである。
さらに、ゲノム医療を推進するためには、バイオインフォマティシャン(生
命情報科学の専門家)等、ゲノム情報等の膨大なデータを扱う人材が不足して
いる現状を踏まえ、AI 等の技術開発を推進する一方で、適切な人材育成を進め
る必要がある。
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的に整備されつつある。
遺伝子パネル検査の結果、治療薬の候補が見つかる患者の割合は、10-20%
とされており、それらの薬剤の多くは、未承認薬あるいは適応外薬である。そ
のため、がんゲノム医療を推進するためには、①未承認薬や適応外薬の治験や
先進医療を推進すること、②同定された遺伝子変異に対応する新規薬剤の開発
を推進すること、の両方が必要がある。
また、がんゲノム医療においては、全国のがんゲノム医療中核拠点病院等よ
り、パネル検査を受けた患者の同意を得て、臨床情報やゲノム情報等をがんゲ
ノム情報管理センター(C-CAT)に集約する体制整備が、基本計画に基づき進
められている。集約された情報を利活用し、効率的に新たな診断法や薬剤の研
究開発を進め、さらには、臓器横断的な研究も推進すべきである。
しかしながら、遺伝子パネル検査では、標的とする限られた遺伝子変異の検
出を目的とするため、染色体の不安定性等を検出することができず、がんの全
体像を把握することは難しい。そこで、がんの本態解明を進め、新たな診断技
術・治療法を開発するためには、全ゲノムシークエンス検査等の新たな手法が
有効である可能性がある。我が国においても、臨床的意義、検査費用や社会環
境等を勘案しながら、臨床試験や先進医療を見据え、特に、現状では診断が難
しく、かつ治療法が確立していない希少がん及び小児がんや、現行の治療では
効果が乏しい難治性がん等を中心に、全ゲノムシークエンス検査等の研究を推
進すべきである。また、我が国で得られた全ゲノムシークエンス検査等のデー
タについて、個人情報等への十分な配慮がなされる体制のもと、臨床情報と併
せたデータベースを構築するなど、データシェアリングが可能となるよう整備
を進め、創薬につなげていくべきである。
これらゲノムに係るデータは、膨大なデータ量となることも踏まえ、AI の活
用も進めていくべきである。
ゲノム検査は、がんの診断・治療分野において、特に、研究開発が進んでき
たが、予防や支持療法、緩和治療分野の研究開発の推進も重要であると指摘さ
れている。
また、遺伝子パネル検査の実装により、遺伝性腫瘍に係る遺伝子異常が確認
された患者等が増えることが予想されることから、遺伝カウンセリングを含
め、精神心理的サポートに関する研究を進めるべきである。
さらに、ゲノム医療を推進するためには、バイオインフォマティシャン(生
命情報科学の専門家)等、ゲノム情報等の膨大なデータを扱う人材が不足して
いる現状を踏まえ、AI 等の技術開発を推進する一方で、適切な人材育成を進め
る必要がある。
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