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参考資料5_「がん研究10か年戦略」の推進に関する報告書(中間評価) (21 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33877.html |
出典情報 | 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第12回 6/28)《厚生労働省》 |
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③「免疫療法に係る研究」について
免疫療法については、免疫チェックポイント阻害剤の登場により画期的な進
歩を遂げた。一方で、免疫チェックポイント阻害剤が奏功しない症例も少なく
ない。また、自己免疫応答の誘発によると考えられる重篤な副作用も報告され
ている。
免疫療法においても、個別化医療を進めていくために、奏功が期待できる患
者、強い副作用が予想される患者等を同定するバイオマーカーを開発していく
べきである。また、治療成績の改善の観点から、多くのがん抗原を発見してき
た日本の強みを活かし、がん細胞への特異性を強化する、複数の免疫機序を標
的とするなど、新たな免疫療法の開発や、免疫療法と手術療法や放射線療法と
を組み合わせる集学的な治療法の開発も進めるべきである。さらに、重篤な副
作用を回避するために、腫瘍特異性を考慮した免疫療法の開発を進めるべきで
ある。
新たな免疫療法として、CAR-T 細胞療法など自己の免疫細胞を用いた治療が
開発されているが、製剤のコストが高い、製剤までに時間がかかるといった課
題も残っている。これらの課題を解決するため、例えば、iPS 細胞の使用や新
たな遺伝子改変技術の開発等、製造に係るコストと時間を減らす技術開発も進
めるべきである。
④「リキッドバイオプシーに係る研究」について
血液等の体液サンプルに含まれているがん細胞やがん細胞由来の DNA 等を使
って診断する技術であるリキッドバイオプシーは、低侵襲な診断技術として、
また早期発見の診断技術として開発が期待されている。特に、早期診断方法が
確立されておらず、有効な治療法も少ない膵がんなどの難治性がんでは、早期
発見が可能となれば治療成績の向上に直結することも期待される。また、検査
を受ける者の負担を軽減することで、がん検診の受診率の向上に資する可能性
もあることから、ゲノム情報等も活用しながら、より簡便で、低侵襲な検査方
法としてリキッドバイオプシーの研究を推進する。
リキッドバイオプシーの研究を進めるに当たっては、低侵襲な診断や精緻な
治療マーカーとしての利用を想定する場合と検診における利用を想定する場合
とでは、開発戦略が異なることを踏まえ、何を目的として開発を進めるのかを
明確にすることが重要である。検診に利用する場合、原則として死亡率減少を
目指すこととなるが、死亡率減少の確認には長い研究期間を要するため、リキ
ッドバイオプシーの開発と同時に死亡率減少にかわる代替指標を開発する必要
がある。
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免疫療法については、免疫チェックポイント阻害剤の登場により画期的な進
歩を遂げた。一方で、免疫チェックポイント阻害剤が奏功しない症例も少なく
ない。また、自己免疫応答の誘発によると考えられる重篤な副作用も報告され
ている。
免疫療法においても、個別化医療を進めていくために、奏功が期待できる患
者、強い副作用が予想される患者等を同定するバイオマーカーを開発していく
べきである。また、治療成績の改善の観点から、多くのがん抗原を発見してき
た日本の強みを活かし、がん細胞への特異性を強化する、複数の免疫機序を標
的とするなど、新たな免疫療法の開発や、免疫療法と手術療法や放射線療法と
を組み合わせる集学的な治療法の開発も進めるべきである。さらに、重篤な副
作用を回避するために、腫瘍特異性を考慮した免疫療法の開発を進めるべきで
ある。
新たな免疫療法として、CAR-T 細胞療法など自己の免疫細胞を用いた治療が
開発されているが、製剤のコストが高い、製剤までに時間がかかるといった課
題も残っている。これらの課題を解決するため、例えば、iPS 細胞の使用や新
たな遺伝子改変技術の開発等、製造に係るコストと時間を減らす技術開発も進
めるべきである。
④「リキッドバイオプシーに係る研究」について
血液等の体液サンプルに含まれているがん細胞やがん細胞由来の DNA 等を使
って診断する技術であるリキッドバイオプシーは、低侵襲な診断技術として、
また早期発見の診断技術として開発が期待されている。特に、早期診断方法が
確立されておらず、有効な治療法も少ない膵がんなどの難治性がんでは、早期
発見が可能となれば治療成績の向上に直結することも期待される。また、検査
を受ける者の負担を軽減することで、がん検診の受診率の向上に資する可能性
もあることから、ゲノム情報等も活用しながら、より簡便で、低侵襲な検査方
法としてリキッドバイオプシーの研究を推進する。
リキッドバイオプシーの研究を進めるに当たっては、低侵襲な診断や精緻な
治療マーカーとしての利用を想定する場合と検診における利用を想定する場合
とでは、開発戦略が異なることを踏まえ、何を目的として開発を進めるのかを
明確にすることが重要である。検診に利用する場合、原則として死亡率減少を
目指すこととなるが、死亡率減少の確認には長い研究期間を要するため、リキ
ッドバイオプシーの開発と同時に死亡率減少にかわる代替指標を開発する必要
がある。
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