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全世代型社会保障構築会議 報告書 (21 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai14/gijisidai.html
出典情報 全世代型社会保障構築会議(第14回)(10/4)《内閣官房》
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③ 介護


介護保険は、制度創設以来、総費用が約4倍、保険料が約2倍と、医療保険をはるかに
上回るペースで増加しており、今後、要介護認定率が高い 75 歳以上、さらには 85 歳以上
の人口の急増が見込まれる。一方で、生産年齢人口が減少する中で、介護人材の不足が
深刻化するおそれがある。



高齢者ができる限り住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、医療・介護・予防・
住まい・生活支援が包括的に確保される体制(地域包括ケアシステム)の深化・推進を図る
とともに、制度の持続可能性を確保するため、サービス提供体制や給付と負担の見直し、
介護人材の確保が喫緊の課題となっている。

 地域包括ケアシステムの深化・推進
単身・独居や高齢者のみの世帯の増加、介護ニーズが急増する都市部の状況等を踏ま
え、それぞれの地域社会の実情に合わせた柔軟なサービスの提供によって、医療ニーズ
の高い中重度の要介護者を含めた要介護高齢者が在宅で生活できる介護サービス提供
体制の整備が必要であり、ケアマネジメントの質の向上を図るとともに、地域の拠点となる
在宅サービス基盤の整備と機能強化が求められている。また、総合事業 16について、担い
手の育成や継続的に利用する者の選択肢の拡大の検討を含め、現行事業の受け皿整備
や活性化を図ることが重要である。
また、今後更に増加する認知症の方や、その家族、地域住民が、より長くいきいきと地域
で暮らし続けることができるよう、それぞれの地域社会のニーズに応じて、多世代交流や就
労的活動を含めた介護予防や社会参加の場の充実を図るとともに、認知症の方やその家
族を含めた包括的な支援・権利擁護を図るため、相談支援や関係者との連携調整を担う
地域包括支援センターの体制整備を推進する必要がある。
 次の計画期間に向けた改革
介護現場における生産性の向上と働きやすい職場環境づくりは、逼迫する介護人材を
確保するためにも必要であり、この観点から、
 介護現場革新のワンストップ窓口の設置
 介護ロボット・ICT 機器の導入支援
 優良事業者・職員の総理表彰等を通じた好事例の普及促進
 介護サービス事業者の経営の見える化
 福祉用具、在宅介護におけるテクノロジーの導入・活用促進

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介護保険法に規定される「介護予防・日常生活支援総合事業」のこと。市町村が中心となって、地域の実情に応じて、住民等の
多様な主体が参画し、多様なサービスを充実することで、地域の支え合い体制づくりを推進し、要支援者等の方に対する効果的
かつ効率的な支援等を可能とすることを目指すもの。

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