よむ、つかう、まなぶ。
全世代型社会保障構築会議 報告書 (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai14/gijisidai.html |
出典情報 | 全世代型社会保障構築会議(第14回)(10/4)《内閣官房》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
社会保障のDX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に取り組む
社会保障制度全般について、マイナンバー制度の下で保有されるデータを含め、幅広い
主体によって保有される関係データを連携し、そのデータの活用を推進するとともに、こうし
た豊富なデータに基づき、個別の社会保障政策における EBPM1の実現を目指す必要があ
る。あわせて、社会保障におけるデジタル技術の導入を積極的に図ることによって、社会
保障給付に要する事務コストを大幅に効率化するとともに、プッシュ型による現金給付や個
別サービスの提供を行うことができる環境を整備していくことが重要である。
このように、日々著しい進展を遂げるデジタル技術を積極的に活用し、社会保障分野に
革新的なイノベーションをもたらすことは、人々の生活をさらに豊かなものとする。最新のデ
ジタル技術は、規格の共通化・標準化や業務の効率化にとどまらず、医療技術・医薬品の
開発、健康・医療・生活情報に関わる新たなサービスや付加価値の創造にも寄与する。そ
して、何よりも、「困っている人に対し、公平、迅速、かつ効率的に支援を届ける」という、社
会支援のベースとなる社会インフラの整備において制度的な革新をもたらすものである。
こうした視点に立ち、関係省庁が連携をしながら、政府一体となって、社会保障制度全体
におけるデジタル技術の積極的な活用を図っていくことが重要である。また、その際、デジ
タルではどうしても代替できない部分について、リアルな人と人とのかかわりによる支援を
適切に組み合わせるという視点も重要である。
3. 全世代型社会保障の構築に向けての取組
○
「2.全世代型社会保障の基本理念」に基づき、「全世代型社会保障」を構築していくにあ
たっては、それぞれの地域ごとに高齢者人口がピークを迎えて減少に転ずる時期が大きく
異なることを前提として、2040 年頃までを視野に入れつつ、足元の短期的課題とともに、当
面の 2025 年や 2030 年を目指した中長期的な課題について、しっかりとした「時間軸」を持
って取組を進めていくことが重要である。さらに、社会保障ニーズや活用可能資源の地域
的差異を考慮した「地域軸」も踏まえた取組も必要である。
「時間軸」の視点
「時間軸」を考える上では、課題の緊急性や重大性、さらには一定の効果をあげるまで
のリードタイム(所要時間)の長さ、対象となる利用者や関係者の広がりなどを念頭に置い
て、計画的に取り組むべき課題の順序を適切に設定する必要がある。
これにより、着実な改革の実施を担保することは、社会保障制度の持続可能性に関する
国民の不安を解消することにもつながるものである。
1
EBPM(Evidence-based policy making:証拠に基づく政策立案)とは、政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政
策目的を明確化したうえで合理的根拠(エビデンス)に基づくものとすること。
7
社会保障制度全般について、マイナンバー制度の下で保有されるデータを含め、幅広い
主体によって保有される関係データを連携し、そのデータの活用を推進するとともに、こうし
た豊富なデータに基づき、個別の社会保障政策における EBPM1の実現を目指す必要があ
る。あわせて、社会保障におけるデジタル技術の導入を積極的に図ることによって、社会
保障給付に要する事務コストを大幅に効率化するとともに、プッシュ型による現金給付や個
別サービスの提供を行うことができる環境を整備していくことが重要である。
このように、日々著しい進展を遂げるデジタル技術を積極的に活用し、社会保障分野に
革新的なイノベーションをもたらすことは、人々の生活をさらに豊かなものとする。最新のデ
ジタル技術は、規格の共通化・標準化や業務の効率化にとどまらず、医療技術・医薬品の
開発、健康・医療・生活情報に関わる新たなサービスや付加価値の創造にも寄与する。そ
して、何よりも、「困っている人に対し、公平、迅速、かつ効率的に支援を届ける」という、社
会支援のベースとなる社会インフラの整備において制度的な革新をもたらすものである。
こうした視点に立ち、関係省庁が連携をしながら、政府一体となって、社会保障制度全体
におけるデジタル技術の積極的な活用を図っていくことが重要である。また、その際、デジ
タルではどうしても代替できない部分について、リアルな人と人とのかかわりによる支援を
適切に組み合わせるという視点も重要である。
3. 全世代型社会保障の構築に向けての取組
○
「2.全世代型社会保障の基本理念」に基づき、「全世代型社会保障」を構築していくにあ
たっては、それぞれの地域ごとに高齢者人口がピークを迎えて減少に転ずる時期が大きく
異なることを前提として、2040 年頃までを視野に入れつつ、足元の短期的課題とともに、当
面の 2025 年や 2030 年を目指した中長期的な課題について、しっかりとした「時間軸」を持
って取組を進めていくことが重要である。さらに、社会保障ニーズや活用可能資源の地域
的差異を考慮した「地域軸」も踏まえた取組も必要である。
「時間軸」の視点
「時間軸」を考える上では、課題の緊急性や重大性、さらには一定の効果をあげるまで
のリードタイム(所要時間)の長さ、対象となる利用者や関係者の広がりなどを念頭に置い
て、計画的に取り組むべき課題の順序を適切に設定する必要がある。
これにより、着実な改革の実施を担保することは、社会保障制度の持続可能性に関する
国民の不安を解消することにもつながるものである。
1
EBPM(Evidence-based policy making:証拠に基づく政策立案)とは、政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政
策目的を明確化したうえで合理的根拠(エビデンス)に基づくものとすること。
7