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全体版 介護報酬改定等に関する緊急提言 (10 ページ)

公開元URL https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/10/10/11.html
出典情報 介護報酬改定等に関する緊急提言について(10/10)《東京都》
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2 介護職員等の処遇改善について

提言4 介護事業者が介護人材の確保・育成・定着を
図り、事業運営を安定的に行うことができる介護報酬
とすること。
(説明)
○ 人材不足が深刻な介護現場において、質の高い人材の確保・育成・定着に向
けては、介護職員等の処遇改善とともに、資格・技能等に対する評価や、職責
に応じたキャリアパスや昇給の仕組み等の構築が必要である。
○ 一方、サービス消費やインバウンド需要の回復により、経済活動が活発化す
ることが想定され、様々な業種で、コロナ禍で手放した人材の獲得競争が激化
し、最低賃金の上昇と相まって賃上げの機運が高まることが推測されるが、公
定価格で運営する介護現場においては、こうした賃上げの波に乗れず、介護人
材が他の業種に流出する恐れが現実的なものになってきている。
○ 国は、平成24年度に介護職員の処遇改善を目的とした介護職員処遇改善
加算を創設し、平成27年度及び平成29年度には、職位・職責等に応じた任
用要件や経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み等を要件に加算の拡充
を図り、1人当たり月額平均3万7千円相当の改善が行われている。加えて、
令和元年10月の報酬改定において、勤続10年以上の介護福祉士を対象に月
額平均8万円相当の処遇改善を行うことを算定根拠に、
「介護職員等特定処遇
改善加算」が創設された。
○ さらに、令和4年2月からは、介護職員を対象に、賃上げ効果が継続される
取組を行うことを前提として、収入を3%程度(月額9,000円)引き上げ
るための措置として、介護職員処遇改善支援補助金の制度が実施された。この
補助金では、補助額の3分の2以上は介護職員等の基本給等の引上げに使用す
ることが要件であり、令和4年10月からの臨時の報酬改定において、この要
件を引き継いだ「介護職員等ベースアップ等支援加算」が設けられた。
〇 しかしながら、これらの処遇改善加算はあくまでも経過的な取扱いであっ
て、恒久的なものでないことから、事業者が長期的な視点でキャリアパスや賃
金体系を構築することが難しい。

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