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資料3-12 田中先生提出資料 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00333.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第75回 3/9)《厚生労働省》
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【考察】
オミクロン株の家族感染率は、(初発患者がワクチンを接種していない条件下で)、ワク
チンを接種していない場合にはデルタ株の家族感染率とほぼ同じでしたが、ワクチン接
種している場合にはデルタ株の家族感染率よりも高かったです。この理由については、
オミクロン株は免疫逃避能力が高いのか、オミクロン株流行時のほうがワクチン接種か
ら時間が経過しているからなのかは、不明です。
次に、オミクロン株における家族全体の感染率は、ワクチンを 2 回接種している場合
は、1 回も接種していない場合と比較して、24%低かったです(1-0.76)。オミクロン株
に対するワクチンの感染予防効果は、接種から時間が経過した 2022 年1月の時点にお
いて、低下はしているが一定程度は残っていたことが示唆されました。ワクチンの予防
効果をさらに高めるため、高齢者、基礎疾患を有する者などへのブースター接種の一層
の促進が望まれます。また、若年者における調整した感染率は有意に高くはないので、
若年者の感染もワクチン接種により成人と同様に減少する可能性があります。
本報告の限界としては、家族への感染経路が明らかでない場合には最も発症日の早い患
者を初発患者としており、誤分類の可能性がありました。また、感染者数の増加による
疫学調査業務のひっ迫などにより、情報にバイアスを生じている可能性がありました。
本報告は暫定的なものであり、今後さらにデータの精査・分析などを実施する予定です。

文責:茨城県潮来保健所 緒方剛

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