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資料1-2  先進医療B再評価表(整理番号137) (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37114.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第157回 1/18)《厚生労働省》
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先進医療 B
評価委員

主担当: 平田
副担当: 一家

実施計画等評価表(番号 B137)
副担当: 飛田

技術専門委員: 南、池田

先進医療の名称

タミバロテン内服投与及びペムブロリズマブ静脈内投与
の併用療法

申請医療機関

名古屋大学医学部附属病院

医療技術の概要

膵癌に特徴的な病理像として高度な癌関連線維芽細胞
(CAF)と線維性間質の増生が挙げられる。膵癌間質の主要
な構成成分である CAF の機能として、多様な増殖因子やサ
イトカイン・ケモカインを分泌することによりがんの悪性
化、転移、血管新生、化学療法抵抗性を促進するため、CAF
の増生は、①間質圧上昇に伴う血管の虚脱を誘導し、癌細
胞やリンパ球等の標的細胞への治療薬の到達を阻むこと
(薬剤送達の阻害)、②マクロファージやリンパ球の形質
変化を誘導し、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)感受性
を低下させることが報告されている。そのため、CAF や結
合組織を除去する治療法の開発が進められてきたが、CAF
阻害剤による CAF 増殖抑制や CAF を除去することを目的と
した臨床試験では、むしろ癌を促進させてしまう結果とな
ってしまった。これまでは CAF の機能は一様であり、癌促
進的な機能を有するものと考えられていたが、最近の1細
胞解析により、CAF は多様な細胞の集団であることが明ら
かとなり、これまで実施されてきた臨床試験のように一様
に CAF を阻害又は除去する戦略が適切でないことが示唆さ
れた。
申請者等は、癌抑制性 CAF の初の機能性マーカーとして、
線維芽細胞に特異的な Meflin を同定し、非臨床試験にお
ける結果から、タミバロテン(AM80)が CAF の形質だけで
なく、腫瘍免疫環境も変化させ、ICI の抗腫瘍効果も増強
させる効果を確認した。膵癌は予後が非常に悪く、二次治
療以降の適切な治療法が存在していないこと、また、膵癌
は主要な難治癌の中で間質(主要な構成成分は CAF である)
の割合が最も高く AM80 による効果が最も期待される。本
研究では、CAF の形質を変換することで、ICI 不応性の膵癌
を感受性に変換させる新規治療法の開発を目指す。
○主要評価項目:
奏効率(Response rate:RR)
○副次評価項目: