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感染症週報 2024年第1週(1月1日-1月7日) (9 ページ)

公開元URL https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr-latest/2636-2024/12474-idwr-2024-01.html
出典情報 感染症週報 2024年第1週(1月1日-1月7日)(1/19)《国立感染症研究所》
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Infectious Diseases Weekly Report Japan

2024年 第1週
(1月1日〜 1月7日)
:通巻第26巻 第1号

注目すべき感染症
◆インフルエンザ
インフルエンザは、インフルエンザウイルスを原因病原体とする急性の呼吸器感染症で、世界
中で流行がみられる。主な感染経路は、咳、くしゃみ等により発生する飛沫による感染
(飛沫感
染)であるが、物の表面等に付着した飛沫に触れた手指を介した接触感染もある。症状として
は、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが出現し、鼻汁・咳などの呼吸器症状がこ
れに続く。通常の感冒と比べて全身症状が強いことが特徴であるが、通常は1週間前後の経過
で軽快する。症状のみで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との鑑別は困難である。
インフルエンザの発生状況は、感染症法に基づき、全国約5,000カ所のインフルエンザ定点医
療機関(小児科定点約3,000、内科定点約2,000)から毎週、届出される患者数等から把握されて
いる。2022/23シーズンは報告が非常に低調で、全国的な流行開始の指標である定点当たり報
告数1.00を上回った週が一度もなかった2020/21、2021/22シーズンとは異なり、インフルエン
ザの報告数は増加し、2022年第51週には定点当たり報告数1.24と流行開始の指標を上回った
(シーズン:第36週~翌年第35週)。2022/23シーズンの立ち上がりは、COVID-19パンデミッ
クが始まる前の2017/18、2018/19シーズンと比較して遅かったが、その後流行が拡大し、
2023年第6週に全国の定点当たり報告数が12.91となりピークを迎えた。以降、報告数は減少し
たものの、1.00を下回ることなく、2023/24シーズンに入った。2023/24シーズンは、2023年第
45週、第48週を除き定点当たり報告数の増加が継続し、第49週には33.72(報告数166,690)と
なった。その後、第50週の報告数は29.94と減少に転じ、2024年第1週においては年始が含まれ
るため動向の解釈に注意を要するが、12.66(報告数61,918)と減少傾向が続いた(インフルエン
ザの年別・週別発生状況:https://www.niid.go.jp/niid/ja/10/2096-weeklygraph/164401flu.html)。一方、週ごとの定点当たり報告数は、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週の
合計15週の平均)と比較してかなり多い状況であった(本号5ページ「定点把握疾患の報告の過
去5年間の同時期との比較(2024年第1週)」参照)。なお、2024年第1週(2024年1月1〜7日)の
都道府県別の定点当たり報告数は、宮崎県(26.05)、茨城県(22.34)、岐阜県(20.82)、大分県
(19.21)、沖縄県(18.85)、秋田県(17.37)、福岡県(17.29)、愛知県(16.94)、長崎県(16.94)、福
島県(16.46)、高知県(16.39)、熊本県(15.94)、滋賀県(14.93)、鹿児島県(14.89)、千葉県
(14.58)、香川県(13.85)、埼玉県(13.82)、三重県(13.82)、鳥取県(13.79)、徳島県(13.59)、長
野県(13.44)、石川県(12.84)、青森県(12.66)、岩手県(12.56)、佐賀県(12.49)、大阪府(11.67)、
島根県(11.66)、静岡県(11.59)、宮城県(11.26)、山口県(11.22)、京都府(11.16)、福井県
(11.15)、新潟県(11.02)、岡山県(10.98)、広島県(10.85)、山形県(10.74)、和歌山県(10.63)、
群馬県(10.44)、富山県(10.38)、北海道(10.15)、愛媛県(9.97)、兵庫県(9.91)、山梨県(8.44)、
奈良県(8.25)、栃木県(7.97)、東京都(7.83)、神奈川県(7.77)の順となっている。45都道府県で
前週の報告数より減少がみられた。また、直近3週間(2023年第50週〜2024年第1週)の累積報
告数の男女比は、15歳未満の年齢群では1.1:1、15〜19歳の年齢群では1.2:1、20〜29歳の年齢
群では1.1:1と男性に多く、30〜49歳の年齢群では1:1.2とやや女性に多かった。小児では男性
が多く、30~40代では女性が多い傾向は、例年と同様である。
定点医療機関からの報告を基に、2024年第1週に定点以外を含む全国の医療機関を受診し
た患者数を推計すると、約48.7万人(95%信頼区間:44.6~52.8万人)となり、前週の推計値(約
76.9万人)よりも減少した。年齢別では、0~4歳が約4万人、5~9歳が約3.9万人、10~14歳が
約3.7万人、15~19歳が約4.1万人、20代が約9.3万人、30代が約5.9万人、40代が約5.7万人、
50代が約5.4万人、60代が約3.3万人、70歳以上が約3.4万人となっている。2023年第36週~
Ministry of Health, Labour and Welfare / National Institute of Infectious Diseases

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