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【資料3】これまでの議論の振り返りと今後の検討の方向性 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38564.html
出典情報 健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報の二次利用に関するワーキンググループ(第4回 3/18)《厚生労働省》
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論点①:公的DBで仮名化情報を利用・提供する場合の法制面の方向性について
【議論の振り返り】(これまでの議論を事務局の責任でまとめたもの)
(1)利用場面・利用の目的


単に仮名化情報はリスクが高く匿名化情報は安全だ、といった議論ではなく、仮名化情報の利用のリスク分析を行うとともに、
ユースケース等を踏まえて利用者が仮名化情報を必要とする理由を整理し、適切な利用を促すことが重要ではないか。



現在、各公的DBの匿名化情報の利用・提供に関しては「相当の公益性がある場合」に認められていることを踏まえ、仮名化情報
に関しても、データ利用に当たっての公益性の評価を行うことが重要であり、そのため、公的DBで仮名化情報を利用する場合の
ユースケースをもとに、誰に対してどのような公益なのか整理することが重要。



特定の個人の利益のために用いるなど明白に公益に反するものは別として、医学の進歩や健康の増進に結びつくものは幅広く公益
性があると認めるべきといった考え方もある。例えば創薬は今まで治らなかった病気の治療につながる点で公益に資するが、製薬会
社はそれにより利益を得るインセンティブがあるからこそ研究開発に取り組む面もあり、そうした実情も踏まえた判断が重要。



こうした議論に関しては本WGだけでは終わらない話であり、医学研究、創薬等の開発、新たなテクノロジーの発展といった様々
な状況に応じて、リスクや公益性について継続的な議論が必要である。

(2)本人関与の機会の確保への配慮


入り口段階では二次利用に対する本人の理解が不十分であり、適切な同意の取得が困難であることを考えると、患者や国民の視点
を含めた様々な専門家により、研究の目的・内容や安全管理措置などを適切に審査していただくことが適当であり、そのために審査
の質の担保等を行うことが必要。



公的DBに関しては、公益的な観点から悉皆性が重視されていることを踏まえ、同意の取得や利用停止等の請求への対応を求めて
医療機関に対してデータ収集に関する負担をかけることが適切かどうかといった観点を踏まえた検討が必要。



そもそも、国民の多くが医療等情報の二次利用や公的DB、匿名化・仮名化情報などについてイメージをもつことができておらず、
患者が診療を受ける段階でどのように二次利用されるかわからないといった状況にあるため、まずは、公的DBや二次利用とは何か、
といったところから、なぜ本人を特定されないように加工した上で利用や第三者への提供をすることが必要なのかという点を、わか
りやすいユースケースを交えて公表・周知をしていくことが重要である。
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