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資料1_今後の医学教育の在り方に関する検討会 第二次中間取りまとめ案 (2 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/124/mext_00011.html
出典情報 今後の医学教育の在り方に関する検討会(第9回 4/18)《文部科学省》
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どから、卒前教育においても医学生が診療に参加し、卒前・卒後の医師養成を、医療現
場を中心として一貫して行う必要性が認識されてきた2。こうした「シームレスな医師
養成」の実現に当たっては、卒前における診療参加型臨床実習の推進が重要である。


診療参加型臨床実習は、学生が診療チームに参加し、その一員として診療業務を分

担しながら医師の職業的な知識・思考法・技能・態度の基本的な部分を学ぶことを目的
としている。診療参加型臨床実習の実施・改善にあたっては、その趣旨が、単なる知
識・技能の修得や診療の経験にとどまらず、実際の患者を相手にした診療業務を通じ
て、医療現場に立った時に必要とされる診断及び治療等に関する思考・対応力等を養
うことにある点に留意する必要がある3。
○ 2021(令和3)年の医師法(昭和二十三年法律第二百一号)の改正により、医学生に
対する共用試験が公的化され、共用試験の合格を医師国家試験の受験資格要件とする
とともに、同試験に合格した医学生が、臨床実習において、医師の指導監督の下、医業
を行うことができることが明確化された。


このように、臨床実習における医行為が法的にも許容され、大学病院の人的リソー

スにも制約が生じている状況を踏まえれば、各診療科が、臨床実習中の医学生を診療
チームの一員として受け入れることで、診療参加型臨床実習の推進につながることが
考えられる。また、その際、臨床実習のどのような場面で、学生に具体的にどのような
役割を与えるのか明確にしていくことが求められる。


他方、当然ながら患者安全上の配慮は必要であり、臨床実習開始前及び臨床実習中

にも、学生にシミュレーション教育で十分な経験を積ませることが求められる。その
上で、実際の患者を相手にした診療業務を通じて、医療現場で必要とされる診断及び
治療などに関する思考・対応力を養うことが期待される。


今後、診療参加型臨床実習が更に充実し、卒後に控える臨床研修の内容に相当する

学修が広く実施されるようになれば、臨床研修の内容等についてもそれに応じて検討
される必要があり、国は、関係省庁で連携して状況を注視していくべきである。
(効果的な実習のための連続した配属期間の確保)
○ 臨床実習を通じ、学生が医師として必要な知識・思考法・技能・態度を段階的、継続
的に修得していくことになることを考えれば、各診療科において、一定程度連続した
配属期間を確保4し、指導医からの継続的な評価を受ける必要がある。
2

厚生労働省医道審議会医師分科会報告書(令和2年5月)より。
診療参加型臨床実習実施ガイドライン(医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂
版)
)より。
4 「診療参加型臨床実習実施ガイドライン」では、
「内科(各専門科を含む)
、外科(各専門科を含む)、
3

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