よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1_今後の医学教育の在り方に関する検討会 第二次中間取りまとめ案 (4 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/124/mext_00011.html
出典情報 今後の医学教育の在り方に関する検討会(第9回 4/18)《文部科学省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。



これらの点に関し、診療参加型臨床実習において学生に対する良質な指導が行われ

ることを担保する観点からは、実習の指導に意欲的に携わる教員等を適切に評価する
ことが重要であり、実習の指導医も含めた医学教育を担当する教員の適切な評価につ
いて、次項において整理する。
(2) 医学教育を担当する教員の適切な評価
(教員に対するインセンティブとしての評価)


臨床実習を含む医学教育に関わる教員の業績や実績は、研究の場合における論文の

ような客観的な成果として現れにくいため、適切な評価を行うことが難しいとの指摘
もある中で、医学教育に積極的に取り組む教員に対して一定のインセンティブを付与
する観点から、効果的な対応を検討する必要がある。


例えば、昨年9月の中間取りまとめにも記載した、実習に関わる教員のうち一定の

要件を満たす者に対して「臨床実習指導医(仮)
」の称号を付与するといった方策につ
いては、称号の付与を希望する者の負担の軽減にも配慮することも含めて、国は、具体
化を更に前進させていくべきである。
(大学における教育業績評価の取組例)


各大学における医学教育に係る教員評価の実例として、東京医科歯科大学において

は、臨床実習への教育貢献を評価項目に盛り込んでいる。具体的には、学生への指導・
助言等を担い、診療科ごとに若手助教等から各1名が選ばれる「クラークシップ・チュ
ーター」等の担当状況も確認することとしている。
○ 同大学では、被評価者が上長との相談の上で「教育」、
「研究」、
「診療」等の評価領域
を個別に重み付けして評価が行われることから、クラークシップ・チューターとなっ
た者は「教育」領域の重みを高めることが可能であり、評価の結果が昇給等の処遇に反
映されることとなっているため、教育面での努力に対するインセンティブとして機能
し得る仕組みとなっている。また、広島大学においても、処遇には反映されていないも
のの、教務委員会委員の担当状況や、講義の担当状況に応じた加点を、大学全体の教員
のアクティビティのモニタリングに係るシステム上で行っている。
○ このほか、米国及びカナダにおいては、「Clinician Educator Track」が整備されて
いる。世界的にも医学部の臨床系の教員が診療・教育・研究の業務の全てを担うことは
難しくなってきている中で、診療と教育に主なエフォートを割く医師のキャリアを
「Clinician Educator」と呼称し、教育業績の正当な評価により大学での昇進の道を
開いているという特徴がある。

4