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薬剤誘発性高血圧に対するプレアボイド報告のお願い(依頼) (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.jshp.or.jp/content/2024/0502-7.pdf |
出典情報 | 薬剤誘発性高血圧に対するプレアボイド報告のお願い(依頼)(5/2)《日本病院薬剤師会》 |
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◆様式 2(副作用の未然回避)
:
フルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物による血圧上昇
の未然回避
【患者情報】70 歳代,男性,肝機能障害(-),腎機能障害(-)
【既 往 歴】肺気腫,喘息,高血圧
【臨床経過と薬剤師の対応】
肺気腫増悪にて入院となった患者。入院時の持参薬鑑別時にチオトロピウム臭化物水和
物 2.5μg レスピマット(以下,チオトロピウム 2.5 吸入薬)1 日 1 回 1 回 2 吸入を使用して
いた。入院後,ガイドラインに沿ってチオトロピウム吸入薬と併用して治療するため,医師
よりフルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物 50μg エアゾー
ル(以下,F・F50 吸入薬)1 回 2 吸入,1 日 2 回が処方された。
薬剤師は持参薬鑑別時に,以前はチオトロピウム 2.5 吸入薬 1 日 1 回 1 回 2 吸入と F・F50
吸入薬 1 日 2 回 1 回 2 吸入を使用していたことをお薬手帳から把握していた。そこで,副
作用・アレルギー情報の取得を行うことや再開になった F・F50 吸入薬についての薬剤情報
提供目的で本人へ初回面談を実施した。
患者より F・F50 吸入薬の使用により家庭での収縮期血圧が 140 mmHg 台から 160 mmHg
台へと上昇したこと,かかりつけ医の指示に基づいて中止したことにより血圧が普段の数
値である 140 mmHg 台に戻ったことの情報を入手した。本情報を医師へ報告し,F・F50 吸
入薬の再投与による血圧上昇のリスクがあることを医師と共有し,協議の結果,F・F50 吸
入薬は投薬前に中止となった。
【アウトカム】
ホルモテロールは,β2 受容体に高い選択性があるが,β受容体に対する選択性は完全では
ない。そのため,β1 受容体刺激作用で起きる心臓興奮により血圧を上昇させるおそれがある
ことから,高血圧症の患者には慎重に投与することが添付文書でも注意喚起されている。
患者への説明と聞き取りを丁寧に行うことにより,患者の過去の副作用情報を入手し,未
然に副作用発生のリスクを回避することができた。
:
フルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物による血圧上昇
の未然回避
【患者情報】70 歳代,男性,肝機能障害(-),腎機能障害(-)
【既 往 歴】肺気腫,喘息,高血圧
【臨床経過と薬剤師の対応】
肺気腫増悪にて入院となった患者。入院時の持参薬鑑別時にチオトロピウム臭化物水和
物 2.5μg レスピマット(以下,チオトロピウム 2.5 吸入薬)1 日 1 回 1 回 2 吸入を使用して
いた。入院後,ガイドラインに沿ってチオトロピウム吸入薬と併用して治療するため,医師
よりフルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物 50μg エアゾー
ル(以下,F・F50 吸入薬)1 回 2 吸入,1 日 2 回が処方された。
薬剤師は持参薬鑑別時に,以前はチオトロピウム 2.5 吸入薬 1 日 1 回 1 回 2 吸入と F・F50
吸入薬 1 日 2 回 1 回 2 吸入を使用していたことをお薬手帳から把握していた。そこで,副
作用・アレルギー情報の取得を行うことや再開になった F・F50 吸入薬についての薬剤情報
提供目的で本人へ初回面談を実施した。
患者より F・F50 吸入薬の使用により家庭での収縮期血圧が 140 mmHg 台から 160 mmHg
台へと上昇したこと,かかりつけ医の指示に基づいて中止したことにより血圧が普段の数
値である 140 mmHg 台に戻ったことの情報を入手した。本情報を医師へ報告し,F・F50 吸
入薬の再投与による血圧上昇のリスクがあることを医師と共有し,協議の結果,F・F50 吸
入薬は投薬前に中止となった。
【アウトカム】
ホルモテロールは,β2 受容体に高い選択性があるが,β受容体に対する選択性は完全では
ない。そのため,β1 受容体刺激作用で起きる心臓興奮により血圧を上昇させるおそれがある
ことから,高血圧症の患者には慎重に投与することが添付文書でも注意喚起されている。
患者への説明と聞き取りを丁寧に行うことにより,患者の過去の副作用情報を入手し,未
然に副作用発生のリスクを回避することができた。