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本邦の医学研究者は研究の評価をどのように捉えているか?アンケート調査の結果を公表 リリース文書 (2 ページ)

公開元URL https://www.ncgm.go.jp/pressrelease/2024/20240509140000.html
出典情報 本邦の医学研究者は研究の評価をどのように捉えているか?アンケート調査の結果を公表(5/9)《国立国際医療研究センターほか》
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しかしながら、研究評価に対する研究者の認識についての調査はほとんどなされていませんでした。
そこで本研究は、日本の医学研究者の研究評価に関する認識を明らかにし、研究評価の課題を抽出する
ことを目的として、医学研究者を対象としたアンケート調査を行いました。
本研究は、2023 年 4 月に開催された第 31 回日本医学会総会に向けて各学会より推薦され委嘱された
学術委員会 U40 委員の有志が同総会におけるシンポジウムでの発表に向けて行ったものであり、シンポ
ジウムの開催、質問票の作成や配布等において、日本医学会総会、日本医学会、日本医学会連合の先生方、
事務局の方々に多大なご尽力をいただきました。

【研究方法】
本研究では、まず様々な分野の研究者を対象にフォーカスグループインタビューを行い、研究評価に
ついての認識を伺い、質問票の草案にご意見をいただきました。この過程で質問票に改善を重ね、日本医
学会・日本医学会連合の幹部の先生方からもご意見をいただいた上で、最終的な質問票を作成しました。
アンケート調査は 2022 年 12 月からの 1 ヶ月間に行われました。日本医学会事務局からは協力依頼
のメールを各分科会(学会)に発出していただきました。各学会はメーリングリストや学会ホームページ
を利用して各学会員である研究者に案内し、個別に web アンケートにご回答いただきました。調査期間
の終了後、本研究の研究者が各回答の分析を行いました。

【結果】
3,169 件の回答のうち、無効回答を除外した 3,139 件を解析対象としました。
研究者を評価する定量的指標(図 1、論文中 Figure 2)について、雑誌のインパクトファクターが重
視されていました(特に重視:19.6%、重視:47.8%)
。特に臨床医学・社会医学分野よりも基礎医学分
野で、60 歳以上の研究者よりも 39 歳以下の若い研究者で、女性よりも男性で顕著に見られました。英
文誌に掲載された論文数(特に重視:33.3%、重視:51.8%)は、和文誌に掲載された論文数(特に重
視:3.4%、重視:30.2%)よりも重視されていました。

図 1. 研究者評価における定量的指標に対する認識

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