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【参考資料3-1】小児における検査用検体の残余血液を用いた新型コロナウイルスの抗体保有状況実態調査 (概要、結果(補正値)) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40300.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第85回 5/27)《厚生労働省》
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小児における検査用検体の残余血液を用いた
新型コロナウイルスの抗体保有割合実態調査(概要、結果(補正値))

月齢区分における抗S抗体及び抗N抗体の IgG・IgA抗体保有割合


全体としては、
IgG:抗S抗体保有割合は72.0% (95%CI: 67.5-76.2%)、抗N抗体保有割合は36.4% (31.8-41.1%)(補正値)
IgA:抗S抗体保有割合は36.6% (95%CI: 32.0-41.4%)、抗N抗体保有割合は37.3% (32.7-42.1%)(補正値)
※抗S抗体保有は感染またはワクチン接種、抗N抗体保有は感染の指標となる。



IgG抗体保有割合がIgA抗体保有割合に比べて有意に高い月齢は、移行抗体が残存しており、児への感染・ワクチン接種による抗体保
有割合の評価は困難と考えられた。
※IgG抗体は母体から胎児へ移行するのに対してIgA抗体は移行しないことから、新生児血液中に抗SARS-CoV-2 IgGとIgAの双方が検出され
れば、児の体内で抗体が誘導されたものと考えられる。また、児体内での移行抗体の残存期間は母体中の抗体価に依存する。

○ 抗N抗体は5ヶ月齢まで、抗S抗体は14ヶ月齢までIgG保有割合がIgA保有割合よりも高く、移行抗体が残存していると考えられた。


抗N抗体の移行抗体の影響がない期間(6-17ヶ月齢): 抗N IgG抗体保有割合は26.8% (95%CI: 21.8-32.4%)(補正値)



抗S抗体の移行抗体の影響がない期間(15-17ヶ月齢):抗S IgG抗体保有割合は36.4% (95%CI: 24.9-49.1%)(補正値)
抗N IgG抗体保有割合は31.8% (95%CI: 20.9-44.4%)(補正値)

移行抗体残存期間

移行抗体残存期間

◼ 2024年2月時点で6-11ヶ月齢の乳児の2-3割程度が新型コロナウイルス感染を経験している可能性がある。
【留意事項】
• 結果の解釈に当たっては、以下の点に留意する必要がある。
✓ 本調査は、協力医療機関(35病院)から収集された検体に偏っており、我が国全体の小児の抗体保有割合とは異なる可能性がある点
✓ 結果は、性別、月齢、調査地域に依存する偏りを補正しているが、被検者の居住地区、予防行動、受診動機、基礎疾患や、医療機関毎の特性などの偏りが残ってい る可能性がある点

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