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総-2○費用対効果評価専門組織からの報告について (5 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00257.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第590回 6/12)《厚生労働省》 |
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・感度分析の扱いについて
実臨床における本剤の費用対効果が正しく評価されるよう、臨床実態をより反映した枠組み
である感度分析に重きを置いた評価を検討すべきではないか。
以上を踏まえ、専門組織で議論し、総死亡率に対する補正について及び感度分析の検討につい
て、下記のとおり議論され、公的分析結果が妥当と考えられた。
・ 死亡率が 6.5%(2年あたり)より低ければ、ICER の区分が変わらないとする公的分析側
の感度分析結果が提示されたが、コントロール不良な重症喘息による死亡率についての専
門家の見解も踏まえると、日本の臨床現場で死亡率が 6.5%(2年あたり)以上であるとは
考えにくい。
・ シナリオ分析の結果を検討したところ、比較対照技術を入れ変えると、治療効果の推定値
により結果が大きく変わり、製造販売業者は「ベストケース」を提出していると考える。こ
のことから、シナリオ分析の評価も踏まえた上で、公的分析結果を採用すべきと考える。
上記専門組織の決定について、製造販売業者から、総死亡率に対する補正および感度分析の検討に
ついて不服意見が出され、MAIC の結果を用いれば、総死亡率を補正せずともベンラリズマブとメポ
リズマブいずれと比較した場合の ICER も 1,000 万円/QALY を下回ることが示された。
専門組織では、死亡率に関しては、年齢の高い集団の死亡率を当てはめるのは妥当ではないこと、
また製造販売会社が主張する8%(2年あたり)という高い死亡率は臨床での印象と乖離があること
等が議論された。また、感度分析の検討については、企業が示した MAIC は、Menzies-Gow らの NMA
で使用されている Simulated Treatment Comparison(STC)と、患者背景を揃えているという点では同
じであるが、これらの間でも結果は一貫しておらず、感度分析を採用するのは難しいと考えられた。
また、基本的に生物製剤のどの薬剤でも使用が可能である現状において、その優劣が明らかでなく、
効果が同等であると考えられる場合は、価格等を考慮して評価を行った基本分析結果がより妥当で
あることから、専門組織は公的分析結果を採用した。
<参考:本資料に係る留意事項>
・
総合的評価では、企業分析及び公的分析双方とも一定の科学的妥当性が認められている。
・
「専門組織での主な検討事項」は、双方の主な見解の相違部分を抜粋したものである。
・
費用対効果評価の詳細については、国立保健医療科学院から公表される報告書を参照されたい。
(以上)
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実臨床における本剤の費用対効果が正しく評価されるよう、臨床実態をより反映した枠組み
である感度分析に重きを置いた評価を検討すべきではないか。
以上を踏まえ、専門組織で議論し、総死亡率に対する補正について及び感度分析の検討につい
て、下記のとおり議論され、公的分析結果が妥当と考えられた。
・ 死亡率が 6.5%(2年あたり)より低ければ、ICER の区分が変わらないとする公的分析側
の感度分析結果が提示されたが、コントロール不良な重症喘息による死亡率についての専
門家の見解も踏まえると、日本の臨床現場で死亡率が 6.5%(2年あたり)以上であるとは
考えにくい。
・ シナリオ分析の結果を検討したところ、比較対照技術を入れ変えると、治療効果の推定値
により結果が大きく変わり、製造販売業者は「ベストケース」を提出していると考える。こ
のことから、シナリオ分析の評価も踏まえた上で、公的分析結果を採用すべきと考える。
上記専門組織の決定について、製造販売業者から、総死亡率に対する補正および感度分析の検討に
ついて不服意見が出され、MAIC の結果を用いれば、総死亡率を補正せずともベンラリズマブとメポ
リズマブいずれと比較した場合の ICER も 1,000 万円/QALY を下回ることが示された。
専門組織では、死亡率に関しては、年齢の高い集団の死亡率を当てはめるのは妥当ではないこと、
また製造販売会社が主張する8%(2年あたり)という高い死亡率は臨床での印象と乖離があること
等が議論された。また、感度分析の検討については、企業が示した MAIC は、Menzies-Gow らの NMA
で使用されている Simulated Treatment Comparison(STC)と、患者背景を揃えているという点では同
じであるが、これらの間でも結果は一貫しておらず、感度分析を採用するのは難しいと考えられた。
また、基本的に生物製剤のどの薬剤でも使用が可能である現状において、その優劣が明らかでなく、
効果が同等であると考えられる場合は、価格等を考慮して評価を行った基本分析結果がより妥当で
あることから、専門組織は公的分析結果を採用した。
<参考:本資料に係る留意事項>
・
総合的評価では、企業分析及び公的分析双方とも一定の科学的妥当性が認められている。
・
「専門組織での主な検討事項」は、双方の主な見解の相違部分を抜粋したものである。
・
費用対効果評価の詳細については、国立保健医療科学院から公表される報告書を参照されたい。
(以上)
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