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参考資料1 委員提出資料 (3 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ninchisho_kankeisha/dai6/gijisidai.html
出典情報 認知症施策推進関係者会議(第6回 9/2)《内閣官房》
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第 6 回 認知症施策推進関係者会議

戸上守委員提出資料

認知症予防と言う言葉があります。
認知症にならないように、という意味なのでしょう。
どの様な予防が効果あるのか、私には分かりません。
どんなに予防しても認知症になってしまう人は多い事でしょう。
そんな認知症になってしまった私達は「ついてなかった」人なのでしょうか?
それが「ついてなかった」と言うのであれば、私はたくさんの「ついてなかった」人達
と一緒に過ごし、笑い、泣き、怒り、癒されながら、毎日充実した楽しい日々を過ごし
ております。
そんな「ついてなかった」仲間を案じ、楽しく、同じ時間を共有していると、「ついて
いる事の無意味さ」を感じる今日この頃です。
「ついている」か否かは、もっと後になって分かるものではないでしょうか?
認知症にならなくても、主体的な生活を送れていない人はたくさんいて、認知症になっ
ても楽しく充実した生活を送れる人もいるからです。
だから生活の豊かさと認知症の有無は無関係だと思うのです。
人は認知症になっても、ならなくても、幸せに生活する事が望まれます。
「認知症になる→出来なくなることが増える→不幸になる」の方程式が勝手にイメージ
されてしまう世の中を、私たちはいつの間にか作ってしまったのではないでしょうか?
この方程式を「認知症になる→出来なくなることが増えてもしたい事をする→幸せにな
る」の方程式に変える必要があると思う次第です。
そしてこの方程式の「出来ない事が増えてもしたい事をする」を実現する時に、地域の
力、家族や友人の手助け、専門職のスキル等の「手段」が必要になるのだと察します。
現在の認知症の方々を取り巻く世の中は、この「手段」ばかり先行してしまい、認知症
の方が「幸せ」を描き難くなっているのではないでしょうか?
その「幸せ」を掴める社会が「新しい認知症観」を持つことで実現していくのでしょう。
「認知症の有無は、幸せとは無関係」と国民の皆さんが思える未来を想像しながら、い
つも私はにやけております。

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