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資料4-3 先進医療Bにおける重大な不適合について (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43105.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第165回 9/12)《厚生労働省》
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ァーマシーへの搬送を後回しにしていた。本試験は 2024 年 8 月 21 日以降に実施されることが共有さ
れており、2024 年 8 月 21 日の朝までにはサテライトファーマシーにて使用できる状態にしておかなけ
ればならなかった。
サテライトファーマシー担当薬剤師は、14 時 13 分の担当医師による実施可入力を確認し、当該試験
薬の混合調製を行なった。当該サテライトファーマシー担当薬剤師は、投与用の試験薬が治験薬管理
室担当薬剤師により適切にサテライトファーマシーで通常通り管理されていると認識しており、サテライ
トファーマシーの試験薬保管庫から取り出す際に使用期限を確認しなかった。
投与終了後の同日 16 時 30 分頃、当日の内服薬の処方箋をもとに帳簿記録と照合する作業を治験薬
管理室担当者 A が行っていたところ、サテライトファーマシーに搬送していないはずの試験薬が電子
カルテ上で投与実施済みの記録となっていることを発見した。直ちにサテライトファーマシー担当薬剤
師に確認したところ、サテライトファーマシーにあった期限切れの試験薬が使用されたことが発覚した。
【臨床研究の対象者への影響】
当該研究対象者へは、2024 年 8 月 21 日 17 時半頃に経緯の説明と謝罪をしており、その時点では
有害事象の発生はなかった。
しかし、8 月 24 日頃より 38〜39°C の発熱と咳、倦怠感がみられるようになり、カロナール(解熱鎮
痛薬)を内服しつつ 8 月 27 日にかかりつけ医を受診し、コロナとインフルエンザの検査は陰性で、血液
検査で炎症反応(CRP) の上昇がみられたこと及び症状から薬剤副反応ではなく「上気道感染」として
カロナール継続となった。8 月 28 日に当院を受診し、血液検査では炎症反応は低下傾向であった。8
月 30 日には 37.2°C 前後まで解熱し、症状も軽快傾向となっている。
投与した期限切れ試験薬の有効性については、臨床試験の初回治療から 1 週間程度であることか
ら、現時点では不明である。
当該研究対象者は試験継続を希望されており、イマチニブの内服は継続中であり、9 月 11 日に 2
回目のペムブロリズマブ投与を予定している。
なお、当院では現在投与継続中の対象者は今回の研究対象者以外にはおらず、九州がんセンタ
ー、東北大学病院、静岡がんセンター、名古屋大学医学部附属病院で投与継続中の研究対象者が
いる状態である。
また、今回研究対象者に投与された使用期限を約 9 ヶ月超過した試験薬の品質および安全性・有
効性への影響について、試験薬提供者に見解を確認中である。
【臨床研究における対応】
8 月 21 日 20 時に慶應義塾臨床研究審査委員会に重大な不適合事案第 1 報として報告し、質疑応
答を経て 8 月 22 日に受理された。同日病院長へ報告されている。本事案は、8 月 26 日の委員会審
査にて承認された。その際の審査結果通知書付記事項に対して、8 月 30 日に重大な不適合の続報
(第 2 報)を提出した。
また、当院での新規登録の停止と当該研究対象者の試験継続等について、8 月 30 日に効果安全
性評価委員会に審議依頼した。この審議結果に基づき、再発防止策の策定と慶應義塾臨床研究審査