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資 料 1 新たに承認された新型コロナウイルスのワクチン接種者の採血制限について (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43635.html |
出典情報 | 薬事審議会 血液事業部会安全技術調査会(令和6年度第2回 9/27)《厚生労働省》 |
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またコスタイベの組織や循環血液での持続性に関しては、筋注した場合に、
血漿中の mRNA 濃度を測定した結果から、48 時間で 1/100 に、一週間後には
1/1000 から 1/5000 にまで低下するとされている。投与部位での減衰曲線より
血漿中の減衰が速やかなのは、mRNA の増幅は筋肉内の細胞の中で起こり、何
らかの要因で細胞外へ排出されているためと推定される。また非増殖型 mRNA
との比較において、細胞内において、非増殖型 mRNA は投与直後の急速な減衰
と緩やかな減衰がみられるが、レプリコン mRNA は投与後の急速な減衰の後わ
ずかな増幅相と 1 週間程度の持続相が確認されている。
しかしながら、これらのデータをもとに、増幅された mRNA が筋肉外へ排出
される量は非常に少なく、血中に遊離するmRNA は筋肉内よりはるかに少ない
と解釈できる結果となっており、少なくとも 48 時間後では初期相の 1/100 以
下にはなっていることを踏まえた評価が妥当と思われる。
2. 採血血液に混入する mRNA の推定量から見た血液製剤の安全性
上記で議論したとおり、レプリコン mRNA ワクチンは従来の非増殖型mRNA
ワクチンに比べて、投与部位である筋肉内で持続することも確認できている。
その一方で、筋注部位から血中へ排出される mRNA 量はより早く減衰し、48 時
間で 1/100 に、一週間後には 1/1000 から 1/5000 になっている点から考える
と、その影響は非常に限定的といえる。これらは比較として用いられたコミナ
ティとの副反応の比較結果とも合致している。
さらに mRNA は RNase によって分解されやすく非常に不安定である上に、そ
の作用が発揮されるには細胞内へ取り込まれることよって薬理作用やタンパ
ク質発現などが起こる必要がある。mRNA の LNP(Lipid Nanoparticle:脂質ナ
ノ粒子)化は当該ワクチンの体内での安定性や細胞内への送達に必須の技術
であり、血漿中で検出される LNP を伴わない mRNA がワクチンと同様に体内動
態、細胞内への送達が起きる可能性は極めて低いと考えられる。
(臨床試験において)
3. 接種後の副反応発現状況から見た献血者の安全性
コスタイベの審査報告書から、接種後における特定有害事象等については、
従来の mRNA ワクチンと比較して問題は認められなかった。接種後の副反応な
どの症状(ピーク)発現時期や持続期間についても、コミナティと比較して大
きな差異はなく、少なくとも同等と考えられた。
但し、本剤は承認されたレプリコン mRNA ワクチンとしては世界初の製剤で
あり、海外ではまだ未承認である。そのため、現時点では参照可能な実臨床に
おける海外からの副反応報告等はなく、献血者の安全性に係る情報は未だ乏
血漿中の mRNA 濃度を測定した結果から、48 時間で 1/100 に、一週間後には
1/1000 から 1/5000 にまで低下するとされている。投与部位での減衰曲線より
血漿中の減衰が速やかなのは、mRNA の増幅は筋肉内の細胞の中で起こり、何
らかの要因で細胞外へ排出されているためと推定される。また非増殖型 mRNA
との比較において、細胞内において、非増殖型 mRNA は投与直後の急速な減衰
と緩やかな減衰がみられるが、レプリコン mRNA は投与後の急速な減衰の後わ
ずかな増幅相と 1 週間程度の持続相が確認されている。
しかしながら、これらのデータをもとに、増幅された mRNA が筋肉外へ排出
される量は非常に少なく、血中に遊離するmRNA は筋肉内よりはるかに少ない
と解釈できる結果となっており、少なくとも 48 時間後では初期相の 1/100 以
下にはなっていることを踏まえた評価が妥当と思われる。
2. 採血血液に混入する mRNA の推定量から見た血液製剤の安全性
上記で議論したとおり、レプリコン mRNA ワクチンは従来の非増殖型mRNA
ワクチンに比べて、投与部位である筋肉内で持続することも確認できている。
その一方で、筋注部位から血中へ排出される mRNA 量はより早く減衰し、48 時
間で 1/100 に、一週間後には 1/1000 から 1/5000 になっている点から考える
と、その影響は非常に限定的といえる。これらは比較として用いられたコミナ
ティとの副反応の比較結果とも合致している。
さらに mRNA は RNase によって分解されやすく非常に不安定である上に、そ
の作用が発揮されるには細胞内へ取り込まれることよって薬理作用やタンパ
ク質発現などが起こる必要がある。mRNA の LNP(Lipid Nanoparticle:脂質ナ
ノ粒子)化は当該ワクチンの体内での安定性や細胞内への送達に必須の技術
であり、血漿中で検出される LNP を伴わない mRNA がワクチンと同様に体内動
態、細胞内への送達が起きる可能性は極めて低いと考えられる。
(臨床試験において)
3. 接種後の副反応発現状況から見た献血者の安全性
コスタイベの審査報告書から、接種後における特定有害事象等については、
従来の mRNA ワクチンと比較して問題は認められなかった。接種後の副反応な
どの症状(ピーク)発現時期や持続期間についても、コミナティと比較して大
きな差異はなく、少なくとも同等と考えられた。
但し、本剤は承認されたレプリコン mRNA ワクチンとしては世界初の製剤で
あり、海外ではまだ未承認である。そのため、現時点では参照可能な実臨床に
おける海外からの副反応報告等はなく、献血者の安全性に係る情報は未だ乏