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総-4参考2 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45183.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第598回 11/13)《厚生労働省》
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性が示されていると判断される場合は、エンシトレルビルは効果が劣ると評価されることか
ら、分析ガイドラインの 5.11 節に従い、費用対効果の分析は実施しないこととなる。
製造販売業者から提示された論点は以下の通りである。
追加的有用性の評価について
分析対象集団(a)において、試験登録時に発熱を認める患者の「熱っぽさ又は発熱」が快
復するまでの時間は、エンシトレルビル投与により短縮傾向が認められること、また、早期
のエンシトレルビル投与は、5症状(熱っぽさ又は発熱、 倦怠感又は疲労感、 鼻水又は鼻
づまり、 喉の痛み、 咳)の快復までの時間をより早期に短縮しており、ウイルス感染自体
から早期に回復し、炎症反応を早期に抑えていることを示唆することから、症状改善効果
を認めており、追加的有用性が示されている。
また、分析対象集団(b)においては、ウイルス RNA 量の試験開始からの変化量は、抗ウイ
ルス薬の重症化予防効果と相関するため、アウトカムとして適切と考えられることから、
Network Meta-Analysis の結果に基づき, エンシトレルビルはニルマトレルビル/リトナビ
ルに対して、追加的有用性は示されていないが、効果は同等である。
以上を踏まえ、専門組織において議論を行い、下記の通り見解が示され、公的分析班の分析結
果が妥当と結論づけられた。


追加的有用性について
重症化予防効果及び罹患後症状の改善については現時点では追加的有用性はないと考
える。また、ウイルス量の変化が重症化に影響するとのことだが、企業が提示したデータ
は、デルタ株のデータであり、オミクロン株に適用できるかは不明であり、流行株がオミ
クロン株になってからは、ウイルス量を早く下げることが症状改善につながることを証
明したデータはない。
一方で、症状の軽減効果は大規模な試験での結果もあることから、有効性がゼロとは
言い切れないが、その有効性を含めて、公的分析が行った感度分析の結果でも、費用対効
果は極めて悪いことが示されている。



分析対象集団(b)重症化因子ありの対象集団について
比較対照技術であるニルマトレルビル/リトナビルがモルヌピラビルに比べて追加的
有用性がないと判断された場合は、上記いずれの薬剤も標準治療と効果が同等という評
価になるため、ゾコーバの費用対効果は、標準治療に比べ、効果が同等で費用は増加す
るということになる。
ニルマトレルビル/リトナビルがモルヌピラビルに比べて追加的有用性があると判断
された場合は、エンシトレルビルはニルマトレルビル/リトナビルに比べて効果が劣る
ことになり、費用対効果分析を実施しないこととなる。
以上より、ニルマトレルビル/リトナビルの評価結果に関わらず、本品目の評価結果は、いず

れの分析対象集団においても「費用増加」となるため、ニルマトレルビル/リトナビルの評価結
果は本品目の総合的評価に影響を与えないと考える。
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