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資料1-2 先進医療B評価表(整理番号144) (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44996.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第168回 11/20)《厚生労働省》 |
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第168回先進医療技術審査部会
令和6年11月20日
先進医療 B
評価委員
主担当: 坂井
副担当: 一家
資料1-2
実施計画等評価表(番号 B144)
副担当: 伊藤
技術専門委員:久慈
先進医療の名称
脊髄髄膜瘤胎児手術
申請医療機関
大阪大学医学部附属病院
医療技術の概要
脊髄髄膜瘤とは、脊髄が外表に露出している先天性奇形であ
り、1/2000 人の頻度で生じる。生後 1-2 日目に髄膜瘤閉鎖術を
行うのが標準治療(脊髄髄膜瘤新生児手術)であり、現在本邦
で一般的に行われている。手術により髄膜瘤の感染(髄膜炎)
を予防するが、残念ながら神経機能の温存には寄与しない。脊
髄は既に子宮内で不可逆的な神経損傷を受けており、生下時に
は生涯に渡る下肢機能低下・膀胱直腸障害を呈している。又、
Chiari II 奇形を高率に合併し、Hindbrain herniation や水頭
症を生じ、治療を要する。近年の研究により、胎児期に髄膜瘤
閉鎖術を行い(脊髄髄膜瘤胎児手術)、髄膜瘤を羊水から早期に
遮断すると、脊髄神経の損傷を軽減させることができ、神経予
後が改善する事が分かった。脊髄髄膜瘤胎児手術とは、従来新
生児期に行っていた髄膜瘤閉鎖術を胎児中期に母体腹壁切開、
子宮切開の後胎児に対して行い、その後胎児を子宮内に戻す方
法である。この脊髄髄膜瘤胎児手術に対しては、2011 年に米国
で施行されたランダム化比較試験(MOMS 試験)において、脊髄
髄膜瘤胎児手術は、従来法である脊髄髄膜瘤新生児手術に比べ
て、脳室腹腔シャント率の減少、Hindbrain herniation 合併率、
下肢運動機能、独立歩行率の改善、患者・家族の QOL の改善な
どの有効性がある事が示された。それ以来、海外の代表的胎児
治療施設では、脊髄髄膜瘤胎児手術も治療選択肢の一つとなり、
適応症例に対して積極的に行われており、今後本邦でも普及す
ることが期待されている。
○主要評価項目:
脊髄髄膜瘤胎児手術の有効性
・出生 12 ヵ月後での後脳ヘルニアの有病割合
○副次評価項目:
1. 有効性評価項目
(1)出生 12 ヵ月後での脳室腹腔内シャントの有無
(2)出生 12 ヵ月後までの乳児死亡
(3)手術の完遂
2. 安全性評価項目
(1) 母体に発生した有害事象
令和6年11月20日
先進医療 B
評価委員
主担当: 坂井
副担当: 一家
資料1-2
実施計画等評価表(番号 B144)
副担当: 伊藤
技術専門委員:久慈
先進医療の名称
脊髄髄膜瘤胎児手術
申請医療機関
大阪大学医学部附属病院
医療技術の概要
脊髄髄膜瘤とは、脊髄が外表に露出している先天性奇形であ
り、1/2000 人の頻度で生じる。生後 1-2 日目に髄膜瘤閉鎖術を
行うのが標準治療(脊髄髄膜瘤新生児手術)であり、現在本邦
で一般的に行われている。手術により髄膜瘤の感染(髄膜炎)
を予防するが、残念ながら神経機能の温存には寄与しない。脊
髄は既に子宮内で不可逆的な神経損傷を受けており、生下時に
は生涯に渡る下肢機能低下・膀胱直腸障害を呈している。又、
Chiari II 奇形を高率に合併し、Hindbrain herniation や水頭
症を生じ、治療を要する。近年の研究により、胎児期に髄膜瘤
閉鎖術を行い(脊髄髄膜瘤胎児手術)、髄膜瘤を羊水から早期に
遮断すると、脊髄神経の損傷を軽減させることができ、神経予
後が改善する事が分かった。脊髄髄膜瘤胎児手術とは、従来新
生児期に行っていた髄膜瘤閉鎖術を胎児中期に母体腹壁切開、
子宮切開の後胎児に対して行い、その後胎児を子宮内に戻す方
法である。この脊髄髄膜瘤胎児手術に対しては、2011 年に米国
で施行されたランダム化比較試験(MOMS 試験)において、脊髄
髄膜瘤胎児手術は、従来法である脊髄髄膜瘤新生児手術に比べ
て、脳室腹腔シャント率の減少、Hindbrain herniation 合併率、
下肢運動機能、独立歩行率の改善、患者・家族の QOL の改善な
どの有効性がある事が示された。それ以来、海外の代表的胎児
治療施設では、脊髄髄膜瘤胎児手術も治療選択肢の一つとなり、
適応症例に対して積極的に行われており、今後本邦でも普及す
ることが期待されている。
○主要評価項目:
脊髄髄膜瘤胎児手術の有効性
・出生 12 ヵ月後での後脳ヘルニアの有病割合
○副次評価項目:
1. 有効性評価項目
(1)出生 12 ヵ月後での脳室腹腔内シャントの有無
(2)出生 12 ヵ月後までの乳児死亡
(3)手術の完遂
2. 安全性評価項目
(1) 母体に発生した有害事象