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委員提出資料 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00053.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第127回  4/18)《厚生労働省》
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令和 4 年 4 月 18 日
社会保障審議会障害者部会
部会長 菊池 馨実 様
日本障害者虐待防止学会
理事長 小山 聡子
精神科病院における虐待通報義務を精神保健福祉法に定めることに関する意見書
令和 2 年に発生した神戸市の精神科病院看護師による入院患者に対する虐待事件を契機
に、精神科病院における虐待防止策を求める声は高まり、複数の地方議会において、国に対
して障害者虐待防止法を改正し、精神科病院の通報義務を定めることを求める決議が採択
されています。
一方、国では、「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」
を開催し、虐待の防止も課題として通報義務の在り方を含めた検討が進められています。
精神科病院における虐待防止の責務及び虐待の通報義務を法に定めることが喫緊の課題
であることは、当事者、関係者、行政すべての意見の一致するところだと思います。本学会
は、精神科病院における虐待防止の責務及び通報義務を精神保健福祉法において定めるこ
とが必要であるという立場から、意見書を提出させていただきます。
1.精神保健福祉法に虐待防止の責務を定めること
精神科病院が自ら虐待を防止する取組みを行なうことを進めるため、精神保健福祉法に
おいて、精神科病院を利用する患者及びその家族からの苦情の処理の体制の整備その他の
精神科病院の従事者等による虐待の防止等のための措置を講ずるものとする責務規定を設
けることが必要です。
2.精神科病院における虐待を通報義務とする意義
(1)精神科病院における虐待の通報を法律に義務付ける必要があることについて、多くの
関係者の意見は一致していると思います。当学会としても、精神科病院における虐待の通報
義務を設けることの必要性については論を待たない状況にあるという立場です。
(2)虐待の通報義務を法に定める意義
法律に通報義務を定める意義は、通報者の守秘義務が解除され、守秘義務違反に問われな
くなることや、通報者保護の規定が設けられることにより、虐待の疑いを発見した精神科病
院の職員が、通報したことを理由として守秘義務違反を問われたり、不利益な取扱いを受け
ることがなくなり、虐待を通報しやすくなることです。
そして、早期の通報に基づく対応によって、虐待の被害がエスカレートし、利用者に深刻
な被害をもたらす前の早期対応に結びつけること、虐待の加害者が責任を果たし、やり直し